ERC2017/03/31

カイエタノビッチ、ERC開幕戦の予選トップ

(c)ERC

 2017年ヨーロッパ・ラリー選手権(ERC)開幕戦ラリー・アソーレスの予選ステージが30日に行われ、LOTOSラリーチームのカイエタン・カイエタノビッチ(フォード・フィエスタR5)が1分54.250秒のトップタイム、ロシアのアレクセイ・ルクヤヌク(フォード・フィエスタR5)もわずか0.107秒差の2番手で続いており、二人による激しいバトルが早くも始まっている。

 ポルトガル領アソーレス諸島のサン・ミゲル島を舞台に行われるラリー・アソーレスは木曜日の朝、3.12kmのレメディオス・ステージで予選ステージが行われ、ウォームアップから速さをみせたカイエタノビッチがトップタイムを奪い、予選勝者として最初にスタートポジションを選ぶ権利を手にした。

「タイムはいいはずだよ。プッシュしたからね。それに楽しむことができた」とカイエタノビッチは語った。

「戦いに戻ってくることができてよかったよ。トップは素直に言ってうれしいね。このラリーのためにかなり気合いを入れて準備をしてきたからね」

 0.1秒差の2番手タイムに終わったルクヤヌクは、最終コーナーでワイドになってしまったことを悔やんだ。

「いいペースだったが、最後のコーナーだけは楽観的すぎたかもしれない。かなりスライドしてしまい、2秒近くを失ったかもしれない」

 昨年、トリッキーなコンディションとなったラリー・アソーレスを制した地元のリカルド・モウラ(フォード・フィエスタR5)も最終コーナーでワイドになってオフしそうになりながらも1.46秒差の3番手タイム、ERCジュニアU28で参戦するラトビアのニコライ・グリアジン(シュコダ・ファビアR5)が1.75秒差の4番手で続いている。

 5番手はプジョー・ラリーアカデミーのホセ・スアレス(プジョー208 R2)、6番手には昨年のERCジュニアチャンピオンのマリヤン・グリーベル(シュコダ・ファビアR5)が続き、アクロポリス・ラリーのほか昨年3勝を挙げてシーズンの台風の目となったラルフス・シルマチス(シュコダ・ファビアR5)は2.75秒遅れの7番手となっている。

 ERCジュニアU27は、オペル・ジュニア・チームのクリス・イングラム(オペル・アダムR2)がトップタイム、チームメイトのヤリ・フットネン(オペル・アダムR2)が1.394秒差で続いている。

 ラリー・アソーレスは現地昼から予選上位15番手までのドライバーによるスタートオーダーセレクションが行われ、予選トップのカイエタノビッチは15番手という最後方のポジションを選択している。いまのところ路面はドライだが、不安定な天候が有名なアソーレスではこのままのコンディションが続くか保証はない。「簡単な選択ではなかった。ここではすべてが起こりうる」と彼は語りながらも、ここまでは順調に行っていると言い残している。

 カイエタノビッチに続いて2番手タイムのルクヤヌクも14番手を選び、そのあとのドライバーもそれに続くように後方からのポジションからスロットは埋まっていった。

 このあと、15時21分から2.14kmの新しいラゴアス・ステージで戦いの幕が開くことになっている。