ERC2018/06/18

ガラタリオティス、「僕らは少しだけ運が勝った」

(c)ERC

 最終ステージのドラマによってERC史上3番目という0.6秒の僅差で劇的な決着を迎えたキプロス・ラリー。ドラマチックな初勝利をつかんだ地元キプロス出身のサイモス・ガラタリオティスは、彼もまた2本をパンクした最終ステージのゴールで自身に向けられる大きな拍手と興奮の声援に何が起こっていたのか最初はまったくわからなかったと語った。

 ニコシアからラルナカにベースを移して初めて開催されたキプロス・ラリーは、無数の石が転がる荒れたステージで多くのトップランナーたちが罠に落ちた。最終日も首位を走っていたフィンランドのユーソ・ノールドグレンが横転で消え、ガラタリオティスがリードを奪うことになったが、初日にパンクで3輪走行を強いられたナッサー・アル-アッティーヤが猛追、最終ステージを前に逆転されることになった。

 しかし、石だらけの最終ステージでアル-アッティーヤはタイヤ交換のためにマシンストップ、ガラタリオティスも2本をパンクしたため後続のブルーノ・マガラエスに0.6秒差に迫られることになったが、10回目のキプロス・チャレンジで見事に初優勝、彼にとって初のERC勝利となった。

 44歳のベテラン、ガラタリオティスは、キプロスでの勝利を信じてきて走ってきたと語った。

「勝利は素晴らしい気分だよ。とくにあのような最終ステージのあとで勝利できることはね」とガラタリオティスは語った。「最終ステージの前にナッサーがいい走りをして僕らは追いつかれてしまったが、最後まで諦めないでプッシュしたんだ。でも、僕らは1本だけでなく、2本もパンクしてしまったときには完全に終わったと思ったよ。でも、フィニッシュラインで人々が僕らに向かって大きな声援をしているのを見て、僕は『ここで何が起こっているの?』と言ったくらいだ。僕らは少しだけ運が勝っていただけだが、いまここにいるくらいだからそれに値いするよ」