APRC2016/09/25

ギルが初日リード、初登場ヴィッツは駆動系に問題

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 アジア-パシフィック・ラリー選手権(APRC)第4戦ラリー北海道が開幕、レグ1を終えて、チームMRFシュコダのガウラブ・ギル(シュコダ・ファビアR5)がチームメイトのファビアン・クライム(シュコダ・ファビアR5)に対して1分24.9秒をリードする展開となっている。

 ラリー北海道は金曜日の夜に行われたサミーサツナイのスーパーSSで開幕、クライムのリードで始まることになった。しかし、土曜日から本格的なステージに舞台を移すや、SS2のベストタイムで首位に立ったギルが初参戦のチームメイトに対して格の違いをみせつけることになる。

 前日の雨によってトリッキーなステージとなったものの、8度目の北海道となるギルは、豊富な経験にものを言わせる走りで朝の5ステージを終えたところで早くも1分8秒も差をつけてリード、午後の2つのステージでチームメイトのクライムに2回のトップタイムを譲ることになったが、彼が失ったのはわずか0.5秒にすぎず、この日行われた10SSのうち8ステージでトップタイムを奪ったギルが1分24.9秒をリードすることになった。

「とてもいい一日になったよ。ステファン(・プレボ)とは初めて組んだが、彼のいい舵取りのおかげで、僕はいいリズムとスピードで走ることができた」とギルは語った。「ラリー前にはナーバスだったが、とてもいいセットアップをみつけることができた。いくつかの変更はあったが、そのためにとてもクルマもいい調子だよ。明日もこのスピードを維持したいね」

 クライムはSS4のパンクに見舞われ、クスコ・レーシングのマイケル・ヤングに抜かれて3位に後退、そのあともグリップのないリヤに悩まされたが、クンネイワの2回目の走行となるSS8で初のベストタイムを奪取、パンクに見舞われたヤングを逆転する。クライムはその後もペースを落とさず、ヤングに55秒差をつけて2位をキープすることになった。

「初めてのラリーのわりに悪くないスタートだったね」とクライム。「グラベルの轍はとても深くなっており、そう簡単ではなかったが、これまでのところは満足しているよ。セットアップも少しずつよくなっているし、明日もトライし続けるよ」

 3位のヤングから遅れることわずか16.6秒差には高山 仁(スバルWRX STI)が続いており、サンジェイ・タクル(スバルWRX STI)は滑りやすい路面に苦しみ8位と出遅れてしまっている。

 また、APRC初登場して注目を集めていたクスコ・レーシングのトヨタ・ヴィッツ4WDを駆った炭山裕矢だが、SS1で駆動系に問題が発生してストップ、最終日のリスタートにむけて土曜日は必死の作業が続けられていた。