RallyCross2018/10/01

クリストファーソン、世界RXで2年連続王者獲得

(c)FIAWorldRallycross.com

(c)FIAWorldRallycross.com

(c)FIAWorldRallycross.com

 テキサス州オースティンのサーキット・オブ・ジ・アメリカズ(COTA)で開催されていた2018年FIA世界ラリークロス選手権第10戦のアメリカ・ラウンドが30日に最終日を迎え、PSRXフォルクスワーゲン・スウェーデンのヨハン・クリストファーソン(フォルクスワーゲン・ポロR)が今季9勝目を飾るとともに2年連続のワールドチャンピオンを獲得することになった。

 チャンピオンシップに王手をかけてアメリカRXを迎えたクリストファーソンは、初日こそQ1のミスによって5番手で終えることになったが最終日はQ4を制して順位を3番手に上げて予選を終え、そしてセミファイナルのレース1で2位となった時点ですでにチャンピオンを確定させることになった。

 ファイナルレースでは、予選トップから順調に勝ち上がってきたペター・ソルベルグ(フォルクスワーゲン・ポロR)がポールポジションから好スタートを決めて1コーナーをトップでクリアするなか、フロントローからのスタートしたEKSチームのマティアス・エクストローム(アウディS1)に続くように2列目スタートのクリストファーソンもジョーカーラップを選択する展開になる。

 ソルベルグは2列目からスタートしたアンドレアス・バックルド(アウディS1)を後ろにしたがえて1周目をトップでスタンド前を通過したあと、2周目に早くもジョーカーを選択、エクストロームをパスして順位を上げてきたクリストファーソンの前に立ちふさがるようにコースに戻ることに成功することになった。トップで周回してきたバックルドも3周目でジョーカーを選択、ソルベルグ-クリストファーソンの2台のポロに続いて3番手でコースに戻ることになる。

 このままポロ編隊が1-2態勢のままでフィニッシュを目指し、ソルベルグが1年半ぶりの勝利を飾るかに見えたが、5周目にソルベルグがブレーキをミス、ホイールをロックさせてワイドになったところをクリストファーソンがパス、リヤバンパーを引きづりながらもチームメイトに0.6秒差をつけて今季9度目の勝利で2度目の王座を祝うことになった。

「チームが僕に素晴らしいマシンを与えてくれたから勝てたんだ」とクリストファーソンは語った。

「スタートしたあとうまくマティアス(・エクストローム)をパスすることができ、そしてペターがほんの小さなミスをした。彼がタイヤに問題があったのか、なにかが壊れたのかわからないが、それで十分だった。しかし、ペターは最後まで勝利を狙ってきていたので、僕も必死にリードを守らなければならなかったよ!」

 バックルドが今季5回目の表彰台となる3位でフィニッシュ、4位と5位にはチーム・プジョー・トタルのセバスチャン・ローブとティミー・ハンセンの2台のプジョー208WRXが続いてゴールすることになったが、ハンセンはエクストロームへの接触によるペナルティを科されて6位に終わることになった。

 また、好調を維持しているGRXチームのニクラス・グロンホルム(ヒュンダイi20)は予選8番手となったが、セミファイナルで惜しくも敗退、GCコンペティションからは2台のルノー・メガーヌRSがセミファイナルに進出したものの、ゲラン・シシェリとともにスポットで出場したアントン・マルクルンドもファイナルに駒を進めることはできなかった。