RallyCross2018/05/28

クリストファーソン、英国RXで今季3勝目

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 シルバーストンサーキットで開催されていた世界ラリークロス選手権第4戦英国RXは27日に最終日を迎え、PSRXフォルクスワーゲン・スウェーデンのヨハン・クリストファーソン(VWポロR)がセミファイナルでチームメイトのペター・ソルベルグ(VWポロR)と接触するという波乱戦を勝ち進み、ファイナルレースで今季3勝目を飾るとともに、ドライバーズ選手権におけるリードを14ポイントに広げている。

 クリストファーソンは二日目のQ3とQ4を制して予選トップでセミファイナルに進出、予選初日をリードしたソルベルグも3番手で予選を勝ち抜け、今回もまたPSRXフォルクスワーゲン・スウェーデンの2人が予選ラウンドで速さを見せることになった。

 しかし、あろうことか2人はセミファイナル1の1コーナーで接触、クリストファーソンがイン側のタイヤバリヤに激突、バリヤがコースをふさいだため赤旗でレースがやり直しとなる。チームは2台のマシンを応急修理してスタートさせることになったが、ソルベルグはメカニカルトラブルのため3周目にマシンをストップ、何とかトップを守り切ったクリストファーソンがファイナルのポールポジションを手にすることになる。

 そして迎えたファイナルでクリストファーソンの隣には前戦ベルギーRXを制したセバスチャン・ローブ(プジョー208 WRX)が肩を並べることになった。ローブは、Q3とQ4ともにクリストファーソンに続く2番手タイムで予選2位となっており、セミファイナル2レースでもEKSアウディ・スポーツのマティアス・エクストローム(アウディS1)を上回る速さをみせており、ファイナルはまさしく予選から速さを見せた2人のフロントロー対決に注目が集まる。

 ファイナルの1コーナーをトップでクリアしたのはクリストファーソン、ローブはエンジンをストール気味のスタートでやや遅れてクリストファーソンに続こうとするもアンドレアス・バックルドとエクストロームの2台のアウディS1に抜かれて5位まで後退することになる。

 エクストロームのすぐ背後につけたローブは3周目にジョーカーラップを選択、4周目にはファイナルのラップレコードを奪って追撃、その間にジョーカーラップを行ったエクストロームには僅差で抑えられることになったが、5周目の1コーナーで鮮やかにパスして3位に上がることになった。

 着実なラップでリードを広げたクリストファーソンは最終ラップでジョーカーラップを行ったが、バックルドを0.85秒上回ってフィニッシュ、今季3勝目、通算16勝目を飾ることになった。

「初開催のシルバーストーンRXで勝利を飾ることができたが、これはおそらく僕が今まで勝ったなかで最も厳しいトロフィーだった」とクリストファーソンは語っている。

「セミファイナルですべてが間違ってしまったため、そのあとは非常にストレスの多い1時間だったが、チームは僕のマシンをファイナルに向けて準備するため素晴らしい仕事をした。ペターとのセミファイナルで起こったことについては、まったく計画ではなかったが、勝利を得ることができたことでほっとしているし、とにかくチームにとって貴重なポイントをもたらすことができてよかったよ」

 2位となったバックルドは、エクストロームを抜いて選手権でも3位に浮上、ローブは2戦連続のポディウムを獲得、選手権でもクリストファーソンに14ポイント差の2位で続いている。

 また、GRXチームのニクラス・グロンホルム(ヒュンダイi20)は開幕戦に続いて2度目のファイナル進出を果たし、エクストロームに続く5位でフィニッシュしている。

 チーム・プジョー・トタルのケヴィン・ハンセン(プジョー208 WRX)は今季初のファイナル進出となったが、パンクに見舞われて6位でのゴールを迎えている。

 アルバテックのプジョー208を駆って初のラリークロス参戦に挑んだマーク・ヒギンズは予選16位で敗退となっている。