WRC2018/05/19

グリーンスミスがWRC2をリード、新井が8位

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 ラリー・デ・ポルトガル金曜日のWRC2では、選手権をリードするシュコダ・モータースポーツのポントゥス・ティデマンド(シュコダ・ファビアR5)が最初のステージからいきなりパンクに苦しむ展開となり、イギリスのガス・グリーンスミス(フォード・フィエスタR5)がこの日のリードを奪うこととなった。

 グリーンスミスは、シトロエン・レーシングのステファン・ルフェーブル(シトロエンC3 R5)とスタート直後からトップ争いのバトルを開始し、最初の2つのステージではそれぞれが1つずつステージウィンを獲得してスタートすることになった。

 しかし、SS4ポンテ・デ・リマのステージに入る前に2位につけていたグリーンスミスはインターコムが故障するトラブルに見舞われ、ルフェーブルは27.5秒のリードを築いてミッドデイ・サービスを迎えることになった。

 だが、ルフェーブルはSS5で右リヤタイヤのパンクに見舞われたためにリードを失うこととなり、グリーンスミスがトップに踊り出す。彼は34.3秒のリードを持って、土曜日のセカンド・レグをスタートする。

 この日のすべてのステージを終え、トラブルフリーで表彰台を目指すウーカシュ・ピニオジェック(シュコダ・ファビアR5)が2位、序盤でスペアタイヤを失ったルフェーブルはペースを落とさざるをえなかったため0.5秒差の3位に順位を落とすことになった。

 4位には多くがトラブルに直面する中、一日を通してクリーンに走行したペドロ・ヘラー(フォード・フィエスタR5)が入っている。

 いっぽう、SS2で右リヤのパンクで1分25秒を失ったティデマンドはSS4を制しているが、オープニング・ステージでのタイムロスが影響し、午前中のループを終えた時点で7位に沈むこととなった。

 彼は午後のループでもベストタイムでスタート、首位まで45秒差まで迫ったが、SS6で2度目のパンクに見舞われて1分をロス、終盤のポルト・ストリートステージの2回の走行でいずれもステージウィンを獲得したが、失ったタイムを挽回するには至らず、1分44秒遅れの5位で金曜日を終えている。

 6位は上位のペースに及ばなかったニル・ソランス(フォード・フィエスタR5)、そしてピエール-ルイ・ルベー(ヒュンダイi20 R5)が7位で8つのステージを終えている。

 トヨタGAZOOレーシング・ラリーチャレンジ・プログラムの新井大輝(フォード・フィエスタR5)は朝のループでは5位につけていたがエンジントラブルから13位までポジションダウン、午後のループではSS5ポンテ・デ・リマで3番手タイム、SS6カミニャで2番手タイムと連続して好タイムを並べて初日8位につけることになった。

 このレグからは、6人のドライバーがリタイアするサバイバル戦となったが、その一人がスウェーデンでWRC2初優勝を飾った勝田貴元(フォード・フィエスタR5)だ。朝からブレーキに悩まされた彼はダブル・パンクのためにSS10でマシンを止めることになった。

 そして2018年最初の参戦となったシモーネ・テンペスティーニ(フォード・フィエスタR5)とマックス・ヴァタネン(ヒュンダイi20)も含まれている。そしてトラブルが続いていたヤリ・フットゥネン(ヒュンダイi20 R5)はSS6でメカニカルトラブルによりリタイアしている。