WRC2018/08/12

ケイマン・コンセプト、R-GT市販に発展する可能性

(c)Porsche

(c)Porsche

 ポルシェは、今週末のラリー・ドイッチュランドでゼロカーとしてデビューさせるポルシェ・ケイマンGT4クラブスポーツが、中長期的に同社のFIA R-GTラリープロジェクトに発展する可能性をもったコンセプトモデルだと明らかにした。

 2016年にポルシェ919ハイブリッドでルマン24時間レースのウィナーに輝くなどポルシェのファクトリードライバーを務めるロマン・デュマは、ここ数年自身のチームであるRDリミテッドとともにFIA R-GT選手権に参戦しており、現在はツッフェンハウゼンのポルシェ・ファクトリーが製作したケイマンGT4クラブスポーツのコンセプトプロモデルの開発にも加わっている。

 ポルシェ・ケイマンGT4クラブスポーツは2016年にクラブスポーツを楽しむレーサーのために市販され、385馬力を誇る水平対向6気筒の3.8リットルエンジン、ステアリングにシフトパドルを備えるポルシェ・デュアルクラッチトランスミッション(PDK)が搭載されている。

 ポルシェは、GTレースのベース車両として市販したケイマンGT4クラブスポーツに、ドアの内側にエネルギー吸収フォーム材を装備するなどラリー車としての保安基準に適合した改造を加え、ラリー・ドイッチュランドをこのマシンのラリーカーとしての可能性を探るためのテストとして位置づけているようだ。

 ポルシェは来季、新しいケイマンGTモデルを市販する予定にあるとされており、ポルシェAGモータースポーツ担当副社長のフランク・ステファン・ワライザー博士は、FIA R-GTスペックのラリーカーを市販するかもしれないと答えている。

「ラリー界がケイマンのFIA R-GTのコンセプトカーにどう反応するか楽しみにしている」とワライザー副社長は語った。

「私自身もドイツでこのマシンを間近で見てみたいし、このラリーからのフィードバックに基づき、ファンの皆さんの反応次第では、近い将来販売するモデルのラリー仕様の競技車両を開発するかどうか年末までに決定する」