WRC2017/03/15

ケナード、フィンランドを最後にパッドンにお別れ

(c)Hyundai

 ジョン・ケナードは、今年のラリー・フィンランドを最後にヘイデン・パッドンのコドライバーを辞めることを明らかにした。

 二人は、パッドンがわずか18歳だった2006年にニュージーランド・ラリー選手権に参戦した時からコンビをスタート、2008〜2009年にニュージーランド選手権のタイトルを連覇、2011年にプロダクションカー世界ラリー選手権(PWRC)のタイトルを獲得するなど成長とともに強固なパートナーシップを築いてきた。

 また、二人は2016年のアルゼンチンで初のWRC優勝を達成、1959年2月11日にニュージーランドのクライストチャーチで生まれたケナードは、57歳と73日という史上最年長WRCウィナーとなった。

 先月58歳の誕生日を迎えたケナードは、自身がコドライバーを下りることは難しい決断だったと明かした。

「ヘイデンのコドライバーとして12年、彼の横から下りることは難しい決断だった。しかし、私がもっとも効果的な方法で助け続けることができるかぎり、コドライバーを務めるというのが我々の決まりごとだった。信じられないほど充実しており、そしてやりがいのある仕事だった」

「2006年に最初に僕が彼の隣に乗ったとき、WRCで勝つという夢は遠いものと思ったが、いまではその究極の目標にむけてプッシュしているようになった。WRCのチャンピオントロフィーをニュージーランドにもたらすために、全力で戦いに立ち向かってきた役割を整理する時期がきた」

 パッドンは、自身のキャリアにとってかけがえのない存在だったケナードに敬意を表した。

「二人の旅行が終わるのは悲しいことだが、この移行をいつ行うことが二人にとってベストであるのかということについて2年前から話し合ってきた」とパッドンは語った。

「僕ら二人で多くのことを成し遂げることができたし、彼のおかげでここまで来ることができた。彼には一言では感謝しきれない。しかし、これは終わりではなく、彼は引き続き舞台裏ではここにとどまり、僕らを助けてくれることになっている」

 二人の最後のラリーとなるフィンランドは、ケナードにとって特別な意味をもつ。1985年の1000湖ラリーはブレント・ロウストロンと出場した最初にイベントであり、2年前にはキャリア30周年を祝っている。また、ニュージーランドのブレナムでワイナリーを経営するケナードは、農閑期にはフィンランドで生活しており、いわば第二の祖国となっている。

 パッドンの新しいコドライバーについては数日のうちにも公式に発表されることになっている。