WRC2018/04/10

コルシカWRC2で勝田8位、新井9位で完走

(c)Toyota

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 トヨタGAZOOレーシング・ラリーチャレンジプログラムの勝田貴元、新井大輝が、4月5〜8日に開催されたツール・ド・コルスに初参戦。二人ともコースオフによりデイリタイアがあったものの、勝田/マルコ・サルミネンがWRC2カテゴリー8位、新井/グレン・マクニールが9位で完走した。

 コルシカ島を舞台とするツール・ド・コルスは世界で最も難しいターマック・ラリーの一つと言われており、距離が長く、コーナーが連続して続くステージが特徴となっている。島の変わりやすい天候と特殊な舗装路の路面によって、欧州での舗装路ラリーの経験が少ない勝田、新井にとってはさらにチャレンジングなラリーとなったが、二人にとって貴重な経験を得る機会となっている。

 勝田は初日の最初のステージでディッチにコースオフし、マシンにダメージはなかったものの、自力でステージに戻ることができずデイリタイア。翌日に再スタートした後は着実な走行を重ねて8位で完走した。

勝田貴元:「たくさんのことが起こり難しい週末となりましたが、多くのことを学び良い経験ができました。初日、自分のミスによって走る機会をほとんど失ってしまったことはとても残念でした。コーナーへの進入が遅れ、溝にはまってしまいました。これによる車両へのダメージはなかったものの、ラリー中いつも多大な協力をしてくれているチームには感謝の気持ちでいっぱいです。トップとの差は大きく、まだまだ道は長いと実感しました。このラリーを通して舗装路での運転の改善点をいくつか見つけることができましたが、さらに改善が必要です。ペースノートにおける気づきもありました。今回ノートの情報が多すぎて全てを消化できない箇所がありました。よりシンプルにできるよう次戦のレッキで調整したいと思います」

 また、新井は初日を終えて7位につけていたが、翌土曜日の最初のステージでコースオフし、デイリタイアを余儀なくされている。彼も最終日には再出走してラリーを走り切り、9位でラリーを終えることになった。

新井大輝:「コルシカはとても難しいラリーだということがよくわかりました。ですが、初日の最初のループで良いフィーリングを掴むことができ、2ループ目はそれがさらに良くなり、タイムも悪くありませんでした。2日目は最初のステージでコースオフし、デイリタイアしてしまったのはとても残念でしたが、なんとか完走することができ、参戦を通じて良い勉強ができました。ペースノートの情報はもっとシンプルにする必要があると思いました。一つのコーナーに対して情報が多すぎるとその次の準備をするのが大変になるので、どの情報がより重要なのかを考えます。それはコルシカに限らず、フィンランドのような高速ラリーでも同様だと思います」

■講師コメント
ヨウニ・アンプヤ(チーフインストラクター):「今回のラリーはとても難しいラリーとなることを想定していたが、予想通りになった。 勝田も新井もラリー2ルールによって再出走が可能となり経験を積むことができたのはよかった。今回の経験は、特に今後の舗装路ラリーにおいてとても役立つだろう。50キロ超と非常に長く、コーナーが多くテクニックが要求されるステージで、彼らの中で気づきや考えることがたくさんあったはずだ。まだターマックでの経験は浅いが、成長も見ることができたし、今後につながると確信している」