Raid2018/01/20

サインツ勝利に王手、ペテランセルが4位に後退

(c)Peugeot

 2018年ダカール・ラリーは金曜日にステージ13を終えて、プジョーのカルロス・サインツが総合トップをキープ、2度目のダカール勝利に向けて大きく近づくことになったが、チームメイトのステファン・ペテランセルがクラッシュする波乱が発生、ゴールまでわずか一日という土壇場でプジョーの1-2体制が崩れることになった。

 ステージ13は、サン・ファン〜コルドバは、124kmと244kmの2つの計測区間が382kmのロード・セクションによって分けられたタフなステージとなる。ペテランセルは、首位サインツの44分後方の総合2位のポジションでこの日をスタートしたものの、スタートして間もなく78km地点でバンプを越えた際に左フロントタイヤを立ち木にヒット、ステアリングロッドを壊してストップすることになってしまった。

 彼はチームメイトのシリル・デプレの手を借りて修理を開始、クルマがアシスタンスクルーのサービスを受けられるニュートラルゾーンにたどり着くまでに57分をロスしてしまう。

 ペテランセルは結局この日、2位から4位まで後退、表彰台まではまだ8分8秒差でチャンスは残されているようにも見えるが、彼は親指を捻挫しており、ドライビングへの影響が懸念されている。

 ペテランセルの不運によって総合2位へと順位を上げることになったのはトヨタGAZOOレーシングSAのナッサー・アル-アッティーヤ。彼はこの日のトップタイムを記録し、今年のダカール4度目のステージウィンを飾っている。

 前日のギヤシフトの問題であわやの経験をしたサインツだが、ステージ13は危なげない走りでステージを走りきり、アル-アッティーヤに対して46分18秒のリードを築いている。

 この日のアル-アッティーヤの速さに最も迫っていたのがオーバードライブのルシオ・アルヴァレスとアル-アッティーヤのトヨタGAZOOレーシングのチームメイトのジニール・ドゥ・ヴィリエで、この結果トヨタは2018年イベントとしては初となるステージ1−2−3制覇を達成している。

 もう一人のトヨタのドライバー、ベルンハルト・テン・ブリンケが再びステージの上位を占め、ニュートラルゾーンにはリードして到着、ペテランセルのアクシデントも手伝って、デ・ブリンケにとって念願のダカール表彰台が実現するかと思われたが、その希望はすぐに打ち砕かれる。

 彼はメカニカル・トラブルによってリタイアすることとなり、彼の抜けた後ド・ヴィリエが総合3位に浮上している。

 2018年ダカールは土曜日、コルドバ近辺を走る119kmのループをもって長かった戦いのゴールを迎える。