ハンコックは、WRC初開催のラリー・サウジアラビアでは、ソフトコンパウンドのグラベルタイヤ「ダイナプロR213W WRC7」をメインタイヤに指名、ハードコンパウンドの「ダイナプロR213W WRC3」をオプションとして供給する。
2011年のヨルダン・ラリー以来、14年ぶりに中東にWRCが帰ってきた。サウジアラビアで初めて行われるWRCは、ジェッダ・コーニッシュ・サーキットを中心に、シーズン最終戦として25日から29日まで開催される。17ステージ、319kmにわたるコースは、広大な砂漠の高速直線区間と鋭い岩場が混在する難路となり、日中の気温が35度まで上昇する局地的な気候など予測困難な環境下で安定した競技を維持するための戦術が求められる。
サウジアラビアではタイヤにも耐久性や耐熱性などの極限の性能が求められる。ハンコックタイヤアンドテクノロジーは、このような過酷な環境に対応するため、未舗装路対応力に優れたラリー用タイヤ、ダイナプロ R213を供給する。
ダイナプロ R213には、ハードとソフトの2種類のコンパウンドが用意されており、高強度ケーシングと精密なトレッド設計により、高速走行時にも安定したグリップ力を発揮するほか、砂利路面での衝撃吸収性能や耐摩耗性能も強化され、長時間走行時の安定性を確保したとハンコックは説明している。
サウジアラビアの週末にはタイヤトラブルも予想されている。ハンコックはシーズンでもっとも過酷でさらに高温となるギリシャでは、高度な耐熱性と耐摩耗性をもつハードタイヤ、「ダイナプロR213W WRC3」をメインタイヤとしてきたが、このサウジアラビアではソフトタイヤの「ダイナプロR213W WRC7」をメインタイヤとして、ハードをオプションとして用意する。
サウジアラビアではRally1の各ドライバーにはメインタイヤは規定で定められるいつもの28本より多い32本が用意され、オプションは8本となる。そのためソフトは32本、オプションのハードは8本が割り当てられるが、各ドライバーは規定に従って事前申告でオプションのハードを8本から12本に増やし、ソフトを32本から28本に減らすことも可能となっている。
タイヤの耐摩耗性についてはハードの方が優れるが、石や硬い岩盤が露出したような衝撃が懸念される路面ではハードよりソフトのほうが耐久性があるとされており、難しいチョイスとなりそうだ。
タイヤの総使用数は、今回についてはRally1カーはシェイクダウンを含めて32本まで使用することが認められている。Rally2カーも30本に増やされ、その他の車両の場合は26本となっている。