WRC2021/04/01

サファリではRally2カーもシュノーケルが許可

(c)FIA

 FIAは、6月24日から27日に開催されるサファリ・ラリー・ケニアにむけてRally2カーにシュノーケルのダクトとアニマルバーの装着を可能とするようテクニカルレギュレーションにいくつかの変更を加えている。

 サファリ・ラリー・ケニアについては開催に関する不確実性があるものの、FIAは、ケニアの特殊な環境でのイベントを視野に、付則J項のRally2のための261条の原則において主に2つの変更を行っている。これらはケニアのみの装備であることを規定しているわけではないものの、イベントの補足規定に記載されることで装着が可能となると規定しており、サファリ・ラリーのためだけの特別仕様と考えてもいいだろう。

 まず、エンジンフードまたはフロントフェンダーにホモロゲーションされた開口部を追加、吸気のためのシュノーケルのダクトを装着することが可能となった。シュノーケルのダクトは、エンジンルームまで水をかぶるような深いマッドホールや水たまりを走行する際に水や泥が吸気系に侵入しないためのサファリ専用の装備だ。

 ボディの開口部は「エンジンに空気を供給し、最大断面積が200cm2のダクトを配置することを唯一の目的として許可される」と規定されており、開口部は、最大表面積が250cm2の長方形に収め、開口部はダクトで完全に覆われ、完全に密閉された接続となっている必要があると規定している。また、ダクトについてはその上端がマシンの後部を向いている必要があると定めている。

 2つ目は、「フロントインパクトプロテクション」に関するものであり、サファリのラリーカーではおなじみのアニマルガードと路面から衝撃から冷却系を守るスキッドガードと呼ばれている装備に関するものだ。

 このフロントインパクトプロテクションは、「取り外し可能で、フロントバンパー、ヘッドライト、およびマシンの冷却要素を保護するために特別に設計されている必要がある」と規定され、「チューブ状(丸および角パイプ)で構成されている必要があり、マシンのエアロに影響を与えてはならず、どの部分にも鋭い部分や尖った部分があってはならない」と定められている。このプロテクションについては、フロントオーバーハングの規定外であることが認められ、装着するためにフロントバンパーの部分的な改造が許可されている。