WRC2025/06/10

サルディニア勝者に罰金

(c)Toyota

 ラリー・イタリア・サルディニアで5度目の優勝を飾ったセバスチャン・オジエは、ラリー後に安全装備に関する規則違反のために1,500ユーロ(およそ25万円)の罰金が科された。

 オジエは、サルディニアの最終ステージでまさかのコースオフに見舞われたものの、オイット・タナクに7.9秒差をつけて劇的な優勝を飾ることになった。しかし、ゴール後に彼を待っていたのは、勝者を讃える賛辞の言葉だけではなかった。
 
 この朝に行われたサン・ジャコモ〜プレビのステージで、オジエはフライングフィニッシュを通過後、ストップコントロールに到達する前にシートベルトやドライビンググローブを取り外し、ヘルメットのチンストラップを緩めている。タイミングが早すぎたため、ラリーのスチュワードはオジエに1,500ユーロの罰金を科した。

「17号車のドライバーが、SS13 サン・ジャコモ〜プレビ1のフライングフィニッシュとストップコントロールの間で、シートベルトなどの安全装備を外したとの報告があった」と、ラリー・イタリア・サルディニアのスチュワード(審査委員会)の決定書には記されている。
 
「スチュワードはビデオ証拠を検証し、17号車のドライバーがSS13のフライングフィニッシュを通過した後、スペシャルステージのストップコントロールに到達する前に、まずシートベルトを緩め、約5秒後に完全に外したことがはっきりと確認できた。その後、彼はグローブを外し、ヘルメットのチンストラップを外したが、再びグローブを着用した」と、スチュワードは決定書で報告した。

 スチュワード・ミーティングに召喚されたオジエは、自身の行動に誤りがあったことを認めて反省の言葉を述べており、スチュワードはオジエに罰金を科したものの、タイムペナルティや条件付き制裁は科さなかった。

「ドライバーは上記の行為を認め、故意ではなかったと説明した。フィニッシュ後、ストップコントロールに向かう途中で減速していた際に反射的に行った行為であり、彼は安全装備に関する規則を十分に理解しており、自身の過失を謝罪している」とスチュワードは付け加えている。
 
 オジエが安全装備規定に違反したのはこれが初めてではない。2021年のラリー・フィンランドでスペシャルステージを走行中にヘルメットのストラップを正しく締めていなかったため、60秒のペナルティと800ユーロ(およそ10万円)もの罰金が課されて科されている。タイムペナルティというスポーティング・ペナルティを科されたのは、同じ年のラリー・モンテカルロでも同じ違反から400ユーロの罰金を科されており、シーズン2度目のことだった。
 
 また、2023年のクロアチア・ラリーでは、ステージ中のタイヤ交換後、コドライバーのヴァンサン・ランデがセーフティハーネスを正しく装着していない状態で走行したため、1分間のペナルティが科されている。