WRC2017/11/10

シトロエンC3 R5、デュ・ヴァールでデビューへ

(c)Citroen

 シトロエン・レーシングは、11月23〜26日に開催されるラリー・デュ・ヴァールにおいて来年のデビューにむけて開発を進めてきたシトロエンC3 R5を0カーとしてデビューさせることを明らかにした。

 9月に発表されたC3 R5はこれまでにステファン・ルフェーブル、クレイグ・ブリーン、フランス・チャンピオンに輝いたヨアン・ボナートによってターマックとグラベルにおいて4000kmを超える走行テストが行われており、来年の上半期でのデビューにむけて、一足先にファンにむけてお披露目される。

 C3 R5はデュ・ヴァールにおいて0カーとして公開され、リムーザン、ルエルグ、モンブラン、クール・ド・フランスで勝利したボナートとバンジャマン・ブルードがこのマシンを操ることになる。

シトロエン・レーシングのチームディレクター、イヴ・マトンは次のように語った。

「ボナートはフランス選手権で素晴らしいシーズンを過ごし、DS3 R5にタイトルをもたらした。運が必ずしも彼の側にあるわけではありませんが、過去2年間のWRC 2でも素晴らしいパフォーマンスをみせており、シトロエンC3 R5をラリー・デュ・ヴァールで最初にお披露目のドライブを頼んだことは当然のことだ。我々の新しいカスタマーレーシングのマシンのための開発に積極的に取り組んだ彼とともに注目されることになるだろう。また技術チームにとっては、テストセッションで取得したものとは異なる実戦という条件で開発の成熟度を評価することができるはずだ」

 カスタマーレーシングビークルの開発ディレクターを務めるピエール・ブダールは、次のように語った。

「最初のロードテストの前に技術的な選択肢があったため、我々は大きな技術的な問題なしに一連のテストセッションを完了し、我々が目指していたパフォーマンスのポテンシャル達成することができた。また、コンポーネントの耐久性を評価する際には、車の感度を把握し、最も効果的なソリューションを特定するためのさまざまなセットアップ構成を分析することができた。エンジンはベンチテストにより、ワイドレンジでの好特性を評価することができ、ホモロゲーションの仕様が確定した。ラリー・デュ・ヴァールでは最終的なスペックに近い条件でC3 R5をテストすることができる」

 ヨアン・ボナートは、C3 R5がこれまでのDS3 R5とまったく異なるマシンだと語った。

「僕がクルマの開発の初期段階などで関わったのはこれが初めてなんだ。僕はサクソ・チャレンジの一環として、私はシトロエンでキャリアをスタートしたので感無量だよ」とボナートは語った。「僕はこれほどクリーンな走りで、効率的で運転しやすいクルマだということに驚いた。C3 R5と前のモデルを比較するのは難しい。すべてが本当に違うからね。シャーシ、エンジン、快適なドライビングのしやすさにおいて本当にカテゴリーをステップアップした感覚が得られるよ。ラリー・デュ・ヴァールでは、これまでに行われた開発作業を追求し、できるだけ多くのフィードバックをチームに提供したいと思っている」