WRC2018/04/10

シトロエンC3 R5にホモロゲーション申請ミス

(c)Citroen

 ツール・ド・コルスでデビューしたシトロエンC3 R5のステアリングラックにホモロゲーション書類との重量相違が見つかり、スチュワードはシトロエン・レーシングのホモロゲーションの手続きにおけるミスを認めて1万ユーロ(およそ130万円)の罰金を科した。
 
 ツール・ド・コルスのラリー後に行われた車検において、WRC2選手権で2位になったフランス・チャンピオンのヨアン・ボナートが駆ったC3 R5のステアリングラックの重量が5911.6gであることが判明、ホモロゲーションの書類上ではステアリングロッドを除いたステアリングラックの重量は最低5956gと登録されており、これに満たなかった。

 スチュワードは、チームディレクターのピエール・ブダール、エンジニアのジャン-フランソワ・クルドゥン、カスタマーマネージャーのディディエ・クレモンらをスチュワードミーティングに招聘、FIAテクニカルデレゲートのジェローム・トゥケとアシスタントのカルモ・ウースマーの立ち会いのもとで聴き取り調査を行っている。

 チーム関係者によれば、ステアリングラックに付属するパワステ用のオイル・プレッシャーホースのパイプを接続した状態で重量を測定したものの、申請した書類ではこのパイプを含まないステアリングラックのみの写真を使用したという。そのため車検では写真に従いパイプを含まない重量を計測したという。

 ボナートのC3 R5に装着されていたステアリングラックについては、チーム関係者およびFIAテクニカルデレゲートともにホモロゲーションの書類に添付された写真と同一であり、正しくホモロゲーションを取得した部品であることを確認したが、スチュワードは申請写真と重量の整合性を主張するFIAテクニカルデレゲートの主張を認めてシトロエン・レーシングに罰金とホモロゲーション誤記訂正を求めることになった。

 なお、ボナートへのタイムペナルティなどはなく、総合10位/WRC2カテゴリー2位はそのままとなる。