Raid2016/07/14

シルクウェイ波乱、ペテランセルが横転でストップ

(c)Silk Way Rally

 シルクウェイラリーは13日に第5レグを迎え、チーム・トタル・プジョーのステファン・ペテランセル(プジョー2008DKR)が横転する波乱が発生、今大会2度目のステージウィンを奪ったチームメイトのシリル・デプレ(プジョー2008DKR)がふたたび首位に立っている。

 第5レグはカザフスタンのアスタナからバルハシまでのラリー最長となる568.26kmというマラソンステージが行われ、前日に首位に立ったペテランセルは一番手のポジションからスタート、CP2までを4番手タイムで快走していたものの、416km地点で穴に落ちて転倒、マシンの前後を激しく壊して逆さまになってマシンをストップすることになった。

 幸いペテランセルとナビゲーターのジャン-ポール・コトレにケガはなく、後方から追いついたセバスチャン・ローブとダニエル・エレナの手伝いによってプジョー2008 DKRを起こすことはできたものの、左フロントと右リヤのダメージがとくに大きいためペテランセルはアシスタントのトラックを待つことになった。しかし、彼は自身のSNSで夜の21時になってもまだバルハシで修理を待っている状況だと報告している。

「416km地点で何度か激しい横転をしてしまったが、二人ともOKだ。アシスタントを待たなければならなかった。いまはバルハシで修理を待っている状況だ。なんとか明日の第6レグをスタートできることを願っているよ」

 波乱の第5レグを終えて首位に立ったのは、前日、マディなセクションで苦しめられて首位から4位に後退したシリル・デプレ(プジョー2008 DKR)。彼は後方からのスタートポジションにも恵まれて追い上げ、自身が首位を奪い返したことに信じられないと語っている。

「今朝は10番手のポジションでスタートしたときには、残り100km地点からトップで走ることになるとは思ってなかったよ。これほどの長いマラソンステージを走ったのは初めてだったよ。本当にエキサイティングなチャレンジだったよ!」

 また、ペテランセルのサポートのためにおよそ10分ほどストップすることになったローブは14分22秒遅れの2位でフィニッシュしている。

「いいスタートだったが、スタックして12分ほど時間を落としてしまった。そのあとステファン(・ペテランセル)のクルマを起こすためにさらに時間が掛かってしまった。さらに残り100kmのところでスロットルが開きっぱなしになる問題が発生したけど、そのあとはリスクを負わずにシンプルにゴールを目指したよ」

 また、CP1とCP2で連続して一番手タイムで好ペースを築いていたヤジード・アル-ラジ(MINIオール4レーシング)は3度のパンクに見舞われて終盤にペースを落として首位から14分38秒遅れとなったが、前日の6位から3 位まで順位を上げている。

■シルクウェイラリー第5レグ
1. C.デプレ(プジョー)9h47m05s
2. S.ローブ(プジョー)+14min38s
3. Y.アル-ラジ(MINI)+14min21s
4. V.ワシリエフ(MINI)+15min16s
5. A.ラキンバエフ(MINI)+16min04s