WRC2サファリ・ラリー・ケニアの優勝候補だったテーム・スニネンとアンドレアス・ミケルセンは、19年ぶりにWRCに復活するアフリカ・ラウンドへの出場をキャンセルすることになった。
Mスポーツのマネージング・ディレクターであるマルコム・ウィルソンは、スニネンの欠場については、ケニアから帰国した後のスタッフの隔離が次戦のラリー・エストニアに影響するためだと説明した。
「それは単純に、英国からケニアへの渡航者数を増やすのが難しかったことが原因だ」とウィルソンは語った。
「彼のフィエスタRally2を走らせるためには最低でも5人のスタッフが必要であり、ラリー・エストニアに向けてファクトリーでマシンの準備をしなければならないときに、我々にその余裕はない。戻ってきた彼らを隔離しておくわけにはいかないのだ」
「正直なところ、私の40年以上のビジネス経験の中で、最も複雑な状況だと思っている。あらゆる方法を検討したが、残念ながらテームを参戦させるためにできることは何もない」
また、サファリ・ラリーにはトークスポーツ・ワールドラリーチームからミケルセンとマルコ・ブラシアもエントリーしていたが、ラリー・イタリア・サルディニアでのクラッシュによるダメージがドイツを拠点とするチームのロジスティクスを複雑させたようだ。
トークスポーツのチーム代表であるセルカン・ドゥルは、2台のファビアRally2の修理が参戦プログラムに大きな影響を与えてしまったため、二人のサファリ出場をキャンセルすることになったと説明した。
「アンドレアスの場合、ケージ上部のクロスバーに小さなクラックが入っている。そして、もう1台のブラシアのほうは、2回も横転してしまった。テストで1回、本番でもう1回転がった。ケージの損傷はないが、多くのパネルが損傷している」
「私たちは待つことにした。ケニアに行くカスタマーが1人いるが、たった1つの石などでマシンが止まってしまうのであれば、そこはかなり遠いと言わざるを得ない。準備は大変なので、代わりに日本に行くことにした」
Mスポーツとトークスポーツがケニアにマシンを送らないことを決めたため、4台のエントリーのうち、残されたマルティン・プロコップがトラブルを避けて完走を果たすことができればサファリ・ラリーでWRC2優勝が確定する。
プロコップはサファリでは自身のチームで彼のフォード・フィエスタRally2のサービスを行う計画だが、エントリーはMスポーツ・フォード・ワールドラリーチームとなるため、チームに貴重な選手権ポイントをもたらすことになりそうだ。