ERC2022/06/08

ソランス、土壇場でERCポーランド参戦が決定

(c)ERC

 ヨーロッパ・ラリー選手権(ERC)のフロントランナーであるニル・ソランスは、今週末に開催されるラリー・ポーランドにギリギリで出場することになった。

 ソランスは、フォルクスワーゲン・ポロGTI R5でこのイベントに参戦し、開幕戦のラリー・ファフェ・エ・フェルゲイラスに勝利したものの、予算が見つからずに第2戦アソーレス・ラリーをスキップしなければならなかった。それでも彼はどうにか予選をみつけて前戦の第3戦ラリー・イスラス・カナリアスに出場するチャンスを見つけて見事に勝利を収めている。

 しかし、選手権トップのエフレン・ヤレーナをわずか5ポイント差で追うソランスは、資金繰りに行き詰まっていたため当初からこの第4戦のラリー・ポーランドへの参戦の可能性については限りなく低くなっていたと見られていた。

 だが、ソランスは今週火曜日になって、ポーランドのチームKOWAXレーシングがプリペアするヒョンデi20 N Rally2でラリー・ポーランドのスタートラインに立つことが確定した。

「クレイジーな数日間だった」とソランスは認めた。

「僕の問題は、銀行やポケットにあるお金を全部使えないということなんだ。ポーランドで使うことはできたとしても、その後、次の4戦に出るチャンスはなかった。だから、シーズンを通して行って戦うためには、サポートがなければ絶対に不可能だということははっきりしていた。最後の瞬間までポートを見つけるまで働いてきた。ヒュンダイを見つけることができたので、ここにいることが可能になったんだ」

 ソランスは7月の第5戦ラリー・リエパーヤにも同じチームのi20 N Rally2で出場が決まっていることを明かした。

「とりあえず、このチームとはラトビアのラウンドの出場についても合意している。再び参戦できること、そしてただ行くのではなく、チャンピオンを目指して戦う機会を得たことをとてもうれしく思っているよ」

 チャンスを得たとはいえ、今週末のポーランドはソランスにとって不利な状況になることは間違いない。i20 N Rally2は、彼にとって全く縁がないわけではないが、昨年のラリー・ハンガリーの予選ステージ以来、ドライブしたことがない。

「あの時は、電気系統のトラブルでラリーをスタートすることができなかったんだ」とソランスは語った。

「ポーランドは、僕にとって今シーズンのベストラリーのひとつだ。うまくやれることはわかっているので、あとはクルマにどう適応してハッピーになれるか。本当にタイトな時間の中で新しいことがたくさんあるけれど、ベストを尽くすよ」