ERC2022/06/11

ソランス、ERCポーランドで予選を制す

(c)ERC

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 スペインのニル・ソランスは、金曜日に行われたヨーロッパ・ラリー選手権(ERC)第4戦ラリー・ポーランドの予選ステージでヒョンデi20 N Rally2のデビュー戦にもかかわらず最速タイムを記録し、ハットトリックにむけて好調な滑り出しを見せた。

 前戦のラリー・イスラス・カナリアスで勝利を飾った時点では、ソランスの2022年の参戦プログラムはふたたび終了となり、彼は先週末の時点ではラリー・ポーランドの出場計画はなかった。

 しかし、ヤリ・フットゥネンのキャリアを復活させ、2020年にWRC3とポーランド選手権のタイトル獲得に導いたチーム・コワックス2Bレーシングが、もうひとりの有望な若手に命綱を投げたのだ。

 ソランスはいつものフォルクスワーゲン・ポロGTI R5に代えて、水曜日に初めてヒョンデi20 N Rally2のテストを行い、そして3.46kmの超高速バラノヴォのステージで行われたシェイクダウンに臨むや、地元のポーランド王者のミコワイ・マルツィック(シュコダ・ファビアRally2エボ)を1.825秒も上回る最速タイムを奪うことになった。

「マシンを乗り換えるのには慣れてきたよ! 生き残るためには、それしかないからね」とソランスは語った。彼が駆るi20 N Rally2は、ヒョンデ・モータースポーツのオフィシャルカーではないが、アルゼナウからのバックアップはあるという。

「もちろん毎回マシンが異なるのは理想的とは言えないが、僕はとても単純な男でよかったよ。いいクルマなら本当に簡単なドライビングですべてを理解することができる。難しいことだが、今週もできるだけ良い成果を上げることを目指すよ」

 昨年ERCでシーズン3位となったマルツィックは、今季はWRC2ジュニアの参戦へとシフトしているが、この母国戦ではソランスの最大のライバルとなりそうだ。

 マルツィックから0.165秒差の3番手には地元のエイドリアン・チュウェチュク(シュコダ・ファビアRally2エボ)、さらに0.59秒差でチームMRFタイヤから出場するハンガリー王者のノルベルト・ヘルツィグ(シュコダ・ファビアRally2エボ)が続き、アソーレスでも素晴らしい速さをみせたケン・トルン(フォード・フィエスタRally2)も0.023秒差で5番手につけている。

 ソランスのチームメイトとなるトム・クリステンソン(ヒョンデi20 R5)はトップから1.749秒遅れの6番手、ルーマニアのシモーネ・テンペスティーニ(シュコダ・ファビアRally2エボ)が7番手、選手権をリードするチームMRFタイヤのエフレン・ヤレーナ(シュコダ・ファビアRally2エボ)が8番手で続いている。

 ラリー・ポーランドは金曜日の夜に、サービスパーク近郊を舞台にした3.46kmのスーパースペシャルステージ、ミコワイキ・アリーナで幕を開け、3日間にわたって14SS/188.10kmで争われる。