WRC2017/10/12

ソルド失望、またも悲願成就ならず

(c)Hyundai

 ダニエル・ソルドは悲願だった母国ラウンドでの初勝利を目指したが、15回目のチャレンジはまたしても不運な結果に終わることになった。

 金曜日のグラベルステージでソルドはグリップとトラクションに違和感を感じて6位にとどまったが、土曜日のターマックステージでは気温が上昇するとともに多くのドライバーがタイヤのグリップ不足を訴えるなかで「死にものぐるい」でペースをアップ、Mスポーツの二人を捕らえて2位まで浮上、勝利までわずか14秒まで迫ることになった・・・。

 だが、ソルドはSS12サヴァヤのステージで茂みに隠れた岩でステアリングを壊してストップ、チームメイトのアンドレアス・ミケルセンもまったく罠に落ちることになった。

「これほどがっかりしたことはなかった。いいドライビングができていたし、優勝も狙えると感じていた。2位に浮上することができて、マシンにも速さがあり、僕らはとても自信を感じていた。しかし、あれだけの衝撃がタイヤとサスペンションにあれほどのダメージを与えたことに本当に驚いたよ」とソルドは語った。

 ソルドは2009年のスペインでももうすこしのところで勝利を達成するところだったが、そのチャンスはチームオーダーで失われている。初日からラリーをリードしていた彼は、土曜日の最終ステージでシトロエンの指示でスローダウンし、セバスチャン・ローブにトップを譲っている。

「あの年に起きたことは今も忘れられない。僕は本当に心から勝利がほしくて全開でプッシュした。たしかに勝利に近づいたし、勝利が見えたと思ったんだ。だから、ほかのどのイベントでもなく、僕はここで勝ちたいと願ってきたんだ」とソルドはスタート前に語っていた。

 今年もまた不運に見舞われた末に15位という結果でラリーを終え、ソルドは残り少ないチャンスをまた一つ失ったように感じているようだった。

「どれほど僕がここで勝ちたかったかわかるだろうか。チームにとってもこの週末に期待していた結果ではなかったし、パワーステージで勝ったことはポジティブだとも言えるが、気休めにしかならない。失望以外のなにものでもないよ」