RallyCross2016/05/29

ソルベルグ、イギリスRX予選2レースとも最速

(c)FIAWorldRallycross.com

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 世界ラリークロス選手権第4戦のイギリス・ラウンドが28日にリッデンヒル・サーキットで開幕、初日のQ1とQ2でいずれも1番手タイムを奪ったPSWRXチームのペター・ソルベルグ(シトロエンDS3)が完璧なスタートを切って予選トップに立っている。

 前戦ベルギーRXで2位となったものの、優勝したマティアス・エクストローム(アウディS1)に選手権リーダーを奪われたソルベルグは、レースの直後にそのままイギリスに移動、昨年も優勝している思い出のあるリッデンヒルでふたたび選手権での首位を奪い返すべく、DS3のシャシーに変更を加えたほか、ジオメトリー、ギヤボックス、ターボ、ダンパーを一新している。

 ソルベルグは、スタート前にかなりナーバスになったというQ1だったが、素晴らしい走りでエクストロームに0.55秒差をつける1番手タイムを奪取、エクストロームとの激しい直接対決になったQ2のレース5でもソルベルグは3ラップ目にジョーカーラップを成功させ、クレバーなレース運びでこのQ2も制して、予選トップで初日を終えることになった。ソルベルグのQ2のタイムは、それまでQ2のトップタイムを出していたティミー・ハンセン(プジョー208 WRX)を1.98秒も上回る圧巻の速さだった。

「僕らは2レースを続けて失ったので、ここにむけて多くの変更を行ってきたが、それがうまくいった」とソルベルグは初日をふりかえった。

「Q2ではいいラップタイムを出している情報もあって、ジョーカーラップをうまく成功させることができた。ほとんどパーフェクトな走りができたよ。Q1よりも1秒近くタイムを更新することができたしね」

 Q1では2番手タイム、Q2でも3番手タイムと相変わらず安定の速さをみせるエクストロームが予選2位、Q2ではラップレコード40.989秒を叩き出す、驚くべき速さをみせたフーニガンレーシングのアンドレアス・バックルド(フォード・フォーカスRS RX)はジョーカーラップでタイムを失って4番手タイムとなったものの、予選初日は3位の好位置につけている。

 予選初日4位はQ2で2番手タイムと調子を上げてきたティミー・ハンセン、5位はEKS RXチームのトーマス・ヘイッキネン(アウディS1 RX)、6位はこの日18歳の誕生日を迎えたケヴィン・ハンセン(プジョー208 WRX)、7位にはフォルクスワーゲン・チーム・スウェーデンの二人、ヨハン・クリストファーソン(VWポロRX)とアントン・マルクルンドがそれぞれ7位と8位で続いている。

 前戦ベルギーで初表彰台に立ったセバスチャン・ローブ(プジョー208 WRX)はQ1のオープニングラップでファーステストタイムを出したものの、その後、エンジンパワーがカットされる技術的な問題に悩んで結局17番手タイム、Q2では5番手タイムにまとめてどうにか初日9位まで挽回している。

 10位にはフーニガンレーシングのケン・ブロック(フォード・フォーカスRS RX)、11位にはオルスベルグMSEのケヴィン・エリクソン(フォード・フィエスタST)がつけている。

 オルスベルグMSEのフォード・フィエスタSTで出場している元イギリス・ラリーチャンピオンのガイ・ウィルクスはQ1ではジャンプスタートによって18番手、Q2では11番手と初日は14位のポジションとなっている。

 また、先週フェニックスで行われたグローバル・ラリークロス選手権開幕戦に優勝しているタンナー・ファウスト(VWポロRX)は15位。ニクラス・グロンホルムはQ2でのコースオフが響いて初日は16位と出遅れている。