RallyCross2017/05/29

ソルベルグ、405日ぶりに世界ラリークロス優勝

(c)FIAWorldRallycross.com

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 リッデンヒルで行われている2017年FIA世界ラリークロス選手権第5戦のイギリス・ラウンドは28日に最終日を迎え、PSRXフォルクスワーゲン・スウェーデンのペター・ソルベルグ(VWポロRXスーパーカー)が昨年の開幕戦ポルトガルRX以来、実に405日ぶりの優勝を飾ることになった
 
 ソルベルグは昨年もリッデンヒルで行われたイギリスRXではQ1からQ3までトップタイムをマーク、ポールポジションでスタートしながらファイナルでEKSチームのマティアス・エクストローム(アウディS1)に敗れていた。
 
 2015年に優勝を飾るなど高速でテクニカルなリッデンヒルを得意としているソルベルグは、今年も初日にQ1とQ2を制し、日曜日もQ3でトップタイム、Q4で2番手タイムとまるで昨年を再現するような素晴らしい走りで予選をトップで勝ち上がっていた。
 
 ソルベルグはセミファイナルも順当に制して今季3度目のファイナルのポールポジションを獲得、フロントローには予選2位で勝ち抜いてきたヨハン・クリストファーソン(VWポロRXスーパーカー)が並び、前戦に続きまたもPSRXフォルクスワーゲン・スウェーデンの2台がフロントグリッドを占めることになった。
 
 そしてファイナルではソルベルグと並ぶような好ダッシュをみせたクリストファーソンが混乱を避けるようにジョーカーラップをチョイス、1コーナーはソルベルグに続いて2列目からスタートしたフーニガン・レーシングのアンドレアス・バックルド(フォード・フォーカスRS RX)が続くことになった。しかし、ソルベルグのスピードにバックルドは並ぶチャンスさえ与えられず、1ラップ目で0.7秒遅れ、3番手につけるエクストロームも早くも1秒もの遅れをとることになる。

 前戦ベルギーRXでも最終ジョーカーラップでクリストファーソンの逆転を許したソルベルグは、今回は2ラップ目でジョーカーを選択、見事、アウトラップでクリストファーソンを抑えることに成功、そのまま快走を続けて1.6秒以上の大差をつけて今季初優勝を飾ることになった。
 
「ずっといいフィーリングで週末を送るり、安定した成績を出し続けることできたことはすばらしいよ。昨年は僕にとって厳しいシーズンだったが、すべてのことに取り組んできた結果が現れた。これからのシーズンが楽しみになったし、チームにとっては選手権のリードをさらに広げることができたので最高の結果になったよ」とソルベルグはよろこびを語っている。
 
 2位でフィニッシュしたクリストファーソンは、このレースで5位に終わったエクストロームを4ポイント差で抜いてドライバーズ選手権をリードすることになった。また、1-2を飾ったPSRXフォルクスワーゲン・スウェーデンはチーム選手権では69ポイントという驚異的なリードを奪っている。

 3位にはバックルド、4位にはセバスチャン・ローブ(プジョー208 WRX)が続き、最終ラップでパンクを喫したエクストロームは5位に終わることになった。

 ティミー・ハンセン(プジョー208 WRX)は3ラップ目に左リヤタイヤをスローパンクしてハーフスピン、6位に終わることになった。

 ケン・ブロック(フォード・フォーカスRS RX)は予選から速さをみせたものの、惜しくもセミファイナルで4位、MJPレーシングチーム・オーストラリアのケヴィン・エリクソン(フォード・フィエスタ・スーパーカー)は3戦連続で予選突破する速さをみせたものの、彼もまたセミファイナルで4位でファイナルを逃すことになった。
 
 昨年、クリストファーソンが走らせたVWポロ・スーパーカーで参戦する地元のガイ・ウィルクス(VWポロ・スーパーカー)は予選14位に終わり、惜しくも母国ラウンドでのセミファイナル進出ならず、ソルベルグからシトロエンDS3スーパーカーを購入して予選初日13番手につけたレネ・ミュニッヒは最終日にペースが上がらず予選17位で悲願のファイナル進出はならなかった。