オリヴァー・ソルベルグが、ラリー・エストニアにトヨタGRヤリスRally1で参戦することが発表された。彼にとっては3年ぶりにRally1カーのコクピットに戻ることになる。
ソルベルグは当初、ラリー・エストニアには、いつものようにプリントスポーツのGRヤリスRally2でエントリーしていたが、今シーズンのWRC2カテゴリーで素晴らしいパフォーマンスを発揮してきた彼にトヨタが大きなチャンスを与えることになった。
ソルベルグは、このエストニアの高速グラベルラリーにGRヤリスRally1を駆って参戦できることに心から感謝していると述べている。
「Rally1マシンに再び乗る機会を与えてくれたチームに、心から感謝している。夢が叶った」と、ソルベルグはソーシャルメディアに投稿した動画の中で満面の笑みを浮かべた。
ソルベルグが最後にRally1マシンで参戦したのは、2022年のラリー・ニュージーランドだった。ヒョンデ・モータースポーツ期待の若手としてトップレベルにフル参戦の予定だったが、シーズン終盤に突然契約を解除され、それ以来WRC2に参戦している。
ソルベルグは今季からトヨタのRally2マシンにスイッチ、トヨタのWRCオペレーションと強い結びつきを持つプリントスポーツチームからWRC2に出場してきた。先週末のアクロポリス・ラリー・ギリシャでシーズン3勝目を挙げただけでなく、過酷なグラベルコンディションの中で、これまでとは次元の違うレベルでのレースコントロールを披露、WRC2からの卒業はもはや時間の問題のようにも見えた。
「僕たちは長い間、この時を待ち望んできた。トヨタのRally1マシンをドライブするのがずっと夢だったんだ。そのためにこんなにも努力を重ねてきたので、準備は万端だと感じている。今年こんなに早く参戦できるなんて、信じられないよ。おそらくこれまでで最高のシーズンになるだろう。そして今、このチャンスを得られたことに感謝している」
ソルベルグがラリー・フィンランドでトヨタのRally1カーを駆るのではないかという噂はこれまでにもたびたび囁かれてきた。しかし、トヨタは水曜日にセバスチャン・オジエがラリー・フィンランドに参戦することを発表している。しかし、オジエが参戦を決意したからといって、トヨタはソルベルグに与えるチャンスを白紙にすることはなかった。
先週末にギリシャで開催されたアクロポリス・ラリーの後、ソルベルグはGRヤリスRally1のドライブについては口を閉ざしたままだったが、いまやっと今週末のテストを楽しみにしていると語った。
「テストでは、マシンに慣れて自信をつけたいと思っている」とソルベルグは語った。「パフォーマンスは、もちろんある程度はテストと密接に関係している。しかし、まずは快適に、良いフィーリングを得て、より広い範囲で、より寛容なマシンでフィニッシュまで到達し、経験を積むことが重要だと思っている。週末にパフォーマンス面の作業を始めることもできるが、最も重要なのは、テストで早く快適なフィーリングと全体像を掴むことだ」