オリヴァー・ソルベルグ(トヨタGRヤリスRally2)がアクロポリス・ラリー・ギリシャ金曜日の過酷なコンディションで、圧倒的なパフォーマンスを見せ、多くのライバルたちがトラブルに見舞われる中、WRC2で大きくリードを築いて一日を終えている。
ソルベルグは、この日行われた6つのステージのうちの5つでトップタイムを記録し、2位のカイエタン・カイエタノヴィッチ(トヨタGRヤリスRally2)に対し53.4秒差のリードを築いている。そしてその3.0秒差に3位のガス・グリーンスミス(シュコダ・ファビアRS Rally2)が続いている。
選手権ランキング2位でこのラリーをスタートしたソルベルグは、この日苦しい展開を強いられることになった現ポイントリーダーのヨアン・ロッセル(シトロエンC3 Rally2)からシリーズ首位の座を奪う好位置に立っている。
ソルベルグがトラブルを回避して走行を続ける一方、WRC2の多くのドライバーたちには同じようにはいかず、金曜日の岩だらけの山岳路は彼らに多くの打撃をもたらし、パンクとタイヤ交換が全体で頻発することになった。
ロッセルも序盤からトラブルに襲われ、SS2でパンクでタイムを失い、さらにその後ステアリングアームを損傷するという不運に見舞われている。午後には持ち直したものの、首位から2分3秒4遅れの5位で金曜日を終えている。
カイエタノヴィッチは、一日をクリーンに走り切り、2位に浮上するとともにWRC2チャレンジャー・カテゴリーで首位につけている。レースセブンのファビアで走るグリーンスミスは午前中のタイヤ戦略ミスを乗り越え、上位争いに踏みとどまっている。
マルティン・プロコップ(シュコダ・ファビアRS Rally2)が4位で続き、5位という不本意なポジションにつけるロッセルのあとにはスペインのアレハンドロ・カチョン(トヨタGRヤリスRally2)がつけている。カチョンはSS4での2回のパンクに見舞われ、表彰台争いから脱落したものの、6位まで順位を回復している。カチョンは、最終ステージでパブロ・サラザン(シトロエンC3 Rally2)を抜き、0.5秒の僅差で上回っている。
ブルーノ・ブラシア(トヨタGRヤリスRally2)が8位、9位にエミル・リンドホルム(シュコダ・ファビアRS Rally2)、10位ラウリ・ヨーナ(シュコダ・ファビアRS Rally2)となっている。11位のロバート・ヴィルヴェス(シュコダ・ファビアRS Rally2)は序盤でのトラブルはあったものの、SS6ではステージウィンを記録し、好調な形で一日を終えている。
このほか、ヤン・ソランス(トヨタGRヤリスRally2)、マルコ・ブラシア(トヨタGRヤリスRally2)、ファブリツィオ・ザルディヴァル(シュコダ・ファビアRS Rally2)、レオ・ロッセル(シトロエンC3 Rally2)といった有力ドライバーたちもパンクやメカニカルトラブルでタイムを失っている。
また、TOYOTA GAZOO Racing WRCチャレンジプログラム2期生の小暮ひかる(トヨタGRヤリスRally2)は16位、山本雄紀(トヨタGRヤリスRally2)は11位につけていたもののSS3の5.4km地点でマシンを壊してデイリタイアとなっている。