RallyCross2019/08/14

タイタンズRXはハンセン兄弟が勝利を分け合う

(c)TITANS RX

(c)TITANS RX

 ヨーロッパで誕生した新しいラリークロス・シリーズのタイタンズRXは、シーズンの中盤戦を迎え、8月3-4日にポルトガルのモンタレグレで第5戦と第6戦がダブルヘッダー開催され、ケヴィン・ハンセンとティミー・ハンセンの兄弟が勝利を分け合った。

 タイタンズRXは、世界ラリークロス選手権での参戦でも知られるMJPレーシング製のパンテラRX6のワンメイクシャーシにピポ・モチュールのチューンによって537PS/750Nmを誇るフォード製2.3リットル・エコブーストターボエンジンが搭載され、アウディA1、ヒュンダイi30などのボディが架装されて争われる新しいラリークロス・シリーズだ。

 7月27-28日に行われた前戦の英国ラウンドでは第3戦をトピ・ヘイッキネンが制し、第4戦を制したケヴィン・ハンセンがヘイッキネンに1ポイント差をつけてシリーズをリード。このポルトガル・ラウンドを迎えていた。

 土曜日に行われた第5戦のファイナルでは、フロントローからスタートしたケヴィン・ハンセンが、予選トップでポールポジションを手にしたトピ・ヘイキネンをスタートでパスしてトップに立つことになった。ヘイッキネンは、レースの大半でケヴィン・ハンセンにプレッシャーをかけ続けたあと、全7周のうちの6周目の最初のコーナーで、前方のケヴィン・ハンセンにヒットし、乗り上げるようにしてレースのリーダー争いから後退することになった。このクラッシュによってヘイキネンはポジションをダウン、表彰台争いから脱落し、アンドリュー・ジョーダンが2位、ティミー・ハンセンも最終ラップの後半で追い上げ、ヘイキネンを抜いて3位でフィニッシュ。ヘイキネンは4位に留まり、クレイグ・ブリーンが5位に入った。

 日曜日の第6戦は、ティミー・ハンセンが丸一日クリーンなドライブで、彼のヒートレースのすべてに勝利し、予選の3ラウンドすべてでトップタイムを記録。セミファイナルとファイナルの両方でスタートからフィニッシュまでリードし、完璧な勝利を挙げた。

 ファイナルで最高のスタートを切ったのはほぼ間違いなくヘイキネンだったが、最初のコーナーになだれ込む形でティミー・ハンセンとケヴィン・ハンセンに前面を阻まれた。

 そこからティミー・ハンセンは勝利を脅かされることなく、ポイントリーダーのケヴィンよりも1.2秒速くフィニッシュラインを越えた。ヘイキネンが3位となった。トップ3は他の選手に大きく差をつけてのフィニッシュとなった。

 ポルトガルを終えて、ケヴィン・ハンセンがシリーズトップをキープ、 10ポイント差の2位にはティミー・ハンセンが浮上、ヘイキネンは3位に転落した。