WRC2018/07/18

タナク、エストニア勝利で高速戦に自信ができた

(c)Toyota

 トヨタGAZOOレーシング・ワールドラリーチームのオイット・タナクは、母国で行われたラリー・エストニアでの勝利がラリー・フィンランドでの勝利を完全に約束するものではないと警告したが、高速バトルへの自信が得られたことは重要だったと語った。

 タナクはフィンランドの準備として先週末にエストニアのタルトゥをベースに行われた高速戦ラリー・エストニアに出場、2位のヘイデン・パッドンに59秒差をつけて優勝を飾っている。

 純粋なスピードという点では、エストニアとフィンランドの最高速度はほぼ同じであるため両イベントのキャラクターは一致するが、タナクは、エストニアの路面はやや柔らかく、ジャンプもないためコンディションはフィンランドとは異なっているため完全に理想的なテストではないと説明、それよりフィンランドの高速戦にむけて再びスピードを取り戻すことができた点で意義のある週末だったと語った。

「フィンランドはエストニアより路面が少し固く、ジャンプも多いし、地形も異なるので、全く同じではない。エストニアは、どちらかというとポーランドに向けては本当に理想的だった。道路はポーランドにかなり似ているからね」とタナクは語った。

「とはいえ、スピードは同じだし、その点ではエストニアもフィンランドもそんなに変化はない。この高速イベントを使って、フィンランドに向けてマシンのセットアップをすることができたし、競争の中で、マシンに取り組み、ステージ間でセットアップを変更できる。競争相手と比較しながらそれができたことは意味がある」

「しかし、本当に重要なことは、フィンランドにむけてドライバーが再びスピードを取り戻すということだ。前戦までは非常にスローでツイスティな山岳のグラベルステージだったし、さらに夏休みの後なので、再び思いっきり速く走れたことはとてもうれしいよ。エストニアの後、僕は最終調整のためにもう一日テストをする」

 タナクは、ラリー・アルゼンチンをパーフェクトな走りで制した後、2度のリタイアによって、選手権リーダーのティエリー・ヌーヴィルから72ポイント遅れとなった。

「まだ勝つ可能性があるときにチャンピオンシップを逃したとは言いたくないが、現実的には非常に難しい」と彼は語った。「もはや僕たちに計画は何もない。ただ一つ一つのラリーに取り組み、できるだけ多くの勝利を目指すだけだ」