WRC2016/10/28

タナク、初のシェイクダウン・トップタイム

(c)M-Sport

 DMACKワールド・ラリーチームのオット・タナク(フォード・フィエスタRS WRC)が、世界ラリー選手権(WRC)第13戦ラリーGBのシェイクダウンを1分59.7秒のトップタイムで発進した。やわらかなグラベルではDMACKタイヤとの相性のよさも手伝い、ラリー・ポーランドでは最終日にパンクするまで首位を快走してきたタナクだが、Mスポーツのホームイベントで気迫のこもった走りをみせている。

 ラリーGBのシェイクダウンは木曜日の朝8時から3.32kmのクロケノグ・フォレストのステージでスタートした。クロケノグは2年前までルートに組み込まれていたが、昨年から始まった風力発電施設の工事が引き続き行われるため今年もまた短縮されてシェイクダウン・ステージとして採用されている。

 クロケノグ・ステージの路面はやや湿り気を帯びているものの、昨日から雨は降らずに表面は乾きつつある。シェイクダウンの1回目の走行でトップタイムを奪ったのはタナク。彼はポルトガル、サルディニア、ポーランド、フィンランドと最近行われたグラベル・ラウンドで4連続で1回目の走行でトップタイムを奪っている。しかし、これらイベントではいずれも走行を重ねることによってタナクがシェイクダウンをトップのまま終えることはなかったは、今回だけは最後まで彼の速さが光ることになった。

 タナクは2回目も3回目でいずれもその走行におけるトップタイムを叩きだすものの、次第に深い轍が刻まれて路面コンディションが荒れることになり、ただ一人2分を切るタイムを2回出したタナクの1回目のタイムが全体でのトップタイムとなった。

「ラリーGBが待ち遠しかったよ。グラベルに戻って、目的はこれまでと同様にできるかぎり速く走るというものだ。僕らはこれまでのグラベルラリーではいいフィーリングをもっているのでチャレンジするよ」とタナクは語っている。

 0.9秒差の2番手には地元のクリス・ミーク(シトロエンDS3 WRC)、ミークから0.1秒差の3番手にはチームメイトのクレイグ・ブリーン(シトロエンDS3 WRC)が続き、フォルクスワーゲン・モータースポーツのセバスチャン・オジエ(VWポロR WRC)がさらに0.1秒差の4番手で続いている。

 ラリーGBは木曜日の夕方にコルウィンベイのエイリアス・パークでのスタートセレモニーを経て、金曜日の朝8時20分(日本時間16時20分)から行われるミヘリンのステージで開幕する。

■シェイクダウンタイム(P1ドライバー)
1. オット・タナク 1分59.7秒
2. クリス・ミーク 2分00.6秒
3. クレイグ・ブリーン 2分00.7秒
4. セバスチャン・オジエ 2分00.8秒
5. ヘイデン・パッドン 2分01.0秒
6. アンドレアス・ミケルセン 2分01.0秒
7. ヤリ-マティ・ラトバラ 2分01.6秒
8. ヴァレリー・ゴルバン 2分01.8秒
9. ダニエル・ソルド 2分01.8秒
10. ティエリー・ヌーヴィル 2分02.1秒
11.ロレンツォ・ベルテッリ2分02.2秒
12.ステファン・ルフェーブル 2分02.5秒
= マッズ・オストベルグ 2分02.5秒
= エリック・カミリー 2分02.5秒
= ケヴィン・アッブリング 2分02.5秒