WRC2015/11/28

タナク、DMACK新チームのフィエスタで全戦参戦へ

(c)DMACK

 タイヤメーカーのDMACKは、新たにDMACKワールドラリーチームを結成してオット・タナクとともに2016年世界ラリー選手権のトップカテゴリーにフル参戦することを公式に発表した。

 新チームは、Mスポーツとのパートナーシップによってフォード・フィエスタRS WRCで14戦すべてに参戦し、タナクとともに初めてフォルクスワーゲンやヒュンダイ、さらにMスポーツ・ワールドラリーチームといったワークスチームに挑むことになる。

 先月スペインでおこなった2日間のターマックでの開発テストに続き、タナクは開幕戦のラリー・モンテカルロに備えるため、12月の初めに寒冷気候でのテストに参加する予定だ。

 タナクにとっては、Mスポーツ・ワールドラリーチームから事実上の降格となったが、DMACKワールドラリーチームはDMACKにとっては社運を賭けた最大の野心的なプログラムとなるため、タナクは新しいチャレンジを待ち遠しく感じている。

「再びDMACKと一緒に仕事できることにすごくワクワクしているし、これからどんどん上を目指してトップに近づくために懸命に努力を続けていくのに凄くモチベーションが上がっているよ」とタナク。

「2014年の時の多くのいい記憶があって、このチームは非常に仕事熱心で、その頃からまたさらに進歩していることがよく分かるんだ。僕たちはとても難しいシーズンを体験したけど、十分な速さはあったし、こうしてWRCの経験をかなり積むことができたわけだし、これからはもっと良くなっていくこと以外は考えられない」

「このプログラムは僕にとっては最適なんだ。DMACKの進化をサポートできるチャンスであり、僕にとっては自分とDMACK双方のペースを証明していく機会でもある。モナコでシーズンをスタートさせるのが楽しみで待ち遠しいよ」

 最高峰となるWRCレベルにおいてフルシーズン参戦に踏み切るという背景にはDMACKが選手権に対するコミットメントがさらに強くなっていること、そしてそれはトップのワークスチームへのサプライヤーとなるという次なる目標にむけて新しい段階に入ったことが見て取れる。

 DMACKのマネージング・ディレクターであるディック・コーマックは、トップカテゴリーへの挑戦を3年がかりで準備してきたと明かした。

「我々は3年の開発計画においてこのプログロムに6ヶ月取り組んできた。私は、Mスポーツとオットのコンビネーションが、我々がWRC製品の開発のために最高の土台となると信じており、そしてチャンスが訪れた時にはベストのステージタイムを記録するのにプッシュすることができるだろう」

「DMACKは将来、WRCのタイトルに挑戦するために明確な戦略を擁しており、これを達成するための唯一の方法は製品開発にしっかりと集中し、そして、自分たちのパフォーマンスを証明するためにフルなWRCプログラムを相応しいパートナーとともに取り組んでいくことである」