WRC2020/12/01

タナクがヒュンダイi20 N Rally2をテスト

(c)Hyundai

(c)Hyundai

 世界チャンピオンのオイット・タナクが、ヒュンダイ・モータースポーツの新しいi20 N Rally2のテストを行った。

 ヒュンダイが2022年夏のデビューを目標として開発を進める新しいi20 N Rally2の最初のテストが行われた。最初にステアリングを握ったのは、フィンランド出身のヤリ・フットゥネンだ。彼はドイツのアルツェナウの拠点近くで最初のシェイクダウンを行なったあと、先週にはイタリア中部のグラベル路でテストを行い、タナクがその後2日にわたってテストを行っており、2人は500kmを超える走行を行ったという。

 タナクは、来シーズンの後半以降、ヒュンダイが世界ラリー選手権のサポートカテゴリーであるWRC2およびWRC3に投入することになるこのマシンに、ポジティブな第一印象を抱いたと語った。

「ヒュンダイi20 N Rally2で忙しい2日間を過ごし、カスタマーレーシング部門と一緒にサスペンションとシャシーのバランスについて多くの作業を行うことができた。このマシンが素晴らしい特徴を持っていることは明らかで、強力な基盤から作業することができる」とタナクは語った。

「まったく新しいデザインなので、マシンに関する最初の情報を入手することは常に重要だ。年末までにオープニングテストを実施することで、チームは冬から新年にかけて作業を続けることができる」

 タナクは2021年に再びこのマシンに乗る予定になっており、さらにさまざまな路面でWRカーやR5に精通したドライバーがテストに参加することになる。

 ヒュンダイi20 N Rally2はプライベートチーム向けに設計されており、2015年末にヒュンダイ・モータースポーツがカスタマー部門に参入したi20 R5を継承するものだ。すでに注文を開始しており、最初のマシンは来年納車される予定だ。

 ヒュンダイ・モータースポーツのカスタマー・レーシング・オペレーションのリーダーであるアンドリュー・ジョンズは、最初の作業は、このマシンのハンドリングとドライバビリティに焦点を当てたと語った。

「近日ではシャシーとドライバビリティに集中していたが、開発段階ではあらゆる路面を走行し、焦点を拡大し、シャシーのあらゆる領域が異なるセットアップやドライビングスタイルに最適化されることを目指す」

「オイットとヤリという非常に才能のある2人のドライバーがいるので、彼らのフィードバックと今後数ヶ月間のテストに参加する他のドライバーのフィードバックにより、我々のエンジニアはi20 N Rally2を強力なオールラウンドパッケージにすることができるだろう」