WRC2018/08/17

タナク「すぐに良いペースをつかむ事ができた」

(c)Toyota

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 ラリー・ドイチェランドが16日に開幕、ドイツ西南部のザンクト・ヴェンデル市街地で行なわれたSS1を終えてトヨタGAZOOレーシング・ワールドラリーチームのオイット・タナクが総合1位で発進、4戦のグラベル・ラリーが続いたあと、久々のターマック・ラリーとなったにもかかわらず、すぐにいいフィーリングを掴むことができたと自信をみせた。

 ラリー・ドイッチュランドは16日の午前中に、サービスパークが置かれるボスタルジーの近くでシェイクダウンが行なわれ、全長5.52kmのターマック・ステージでタナクがベストタイムを、ヤリ-マティ・ラトバラが2番手タイムを叩きだし、チームは好調な滑り出しをみせた。そして、夕方7時過ぎにザンクト・ヴェンデルの市街地でSS1がスタート。全長2.04kmの非常にタイトなターマックコースで、タナクがベストタイムを記録、初日を首位で終えることになった。また、エサペッカ・ラッピとラトバラはタナクに対しやや遅れをとったが、それでも15位のラトバラとタナクの差は2.6秒に過ぎず、金曜日が本格的な戦いの始まりとなる。

オイット・タナク:「すぐに良いペースをつかむ事ができて良かった。このラリーに向けてのテストを行なったのは今から数週間前だったので、まずは午前中のシェイクダウンでターマックの走行感覚を思い出し、満足出来る形で終える事がとても重要だった。シェイクダウンではクルマに少しセッティング変更を施したが、全体的なバランスは良好だった。SS1は全体的にかなりタイトで、我々のクルマに合っていないコースだった。走りのフィーリングはあまり良くなかったので、ベストタイムが出たのには驚いた。きっと、誰にとっても難しいステージだったのだろうね。この週末、優勝争いはかなり激しくなると思うが、全力で臨みたいと思う」

ヤリ-マティ・ラトバラ:「しばらくグラベルのラリーが続いたので、シェイクダウンでの狙いは、ターマックでのドライビング感覚を取り戻す事だった。そして、4回の走行でその感覚を取り戻すことができた。ラリー・ドイッチュランドに向けたテストを終えた後、セッティングに関していくつかクリアにしたい事があったが、それをシェイクダウンで確認する事ができたし、クルマの仕上がりは満足だ。スーパーSSでは小さなミスでエンジンが止まってしまったが、だからといって世界が終わったわけではない。このラリーではしばしばタイヤ選択で勝敗が決まるので、明日は天候の変化に注意する必要がある」

エサペッカ・ラッピ:「前戦ラリー・フィンランドでのクラッシュがあったので、シェイクダウンは走りの感覚を取り戻すための良いチャンスだった。シェイクダウンのコースは非常にスムーズで、クルマはかなりいいフィーリングだった。SS1では良い感覚がまったく得られなかったが、明日からのステージとはタイプが大きく異なるので、気にすることはない。今週末は良い結果を期待しており、表彰台に上がる事が最低限の目標となる。ターマックラリーとクルマの仕上がりには自信があるので、優勝を狙って戦いたい」

 チームのスポーティング・ディレクターを務めるカイ・リンドストロームは、ヤリスWRCの速さに満足しつつも、ラリーが本格的にスタートする金曜日は天候の変化に注視しなければならないと語った。

「最初のステージを大きな問題なく、そしてベストタイムで終える事ができ満足している。また、午前中のシェイクダウンでチームは1、2番手タイムを記録し良い出だしとなった。このラリーで、我々は常に天気を注視している。週の初めの天気予報では雨が降らない見込みでしたが、どうやら明日の金曜日は降雨がありそうだ。もし雨が降ると、ブドウ畑のステージは誰にとっても非常にトリッキーになるはずだ」