Raid2017/01/06

ダカール4日目、プジョー勢に波乱続出

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 チーム・プジョー・トタルのシリル・デプレ(プジョー3008DKR)は、木曜日に今大会で自身初のステージウィンを飾り、ダカール・ラリーをリードした。一方で、チームメイトのセバスチャン・ローブはエンジントラブルによって貴重なタイムを失って4位に陥落、カルロス・サインツはマシンを横転させて2時間あまりも遅れるなど、波乱の一日となった。

 アルゼンチンのフフイからボリビアのトゥピザに向かう標高の高いステージは、途中、ボリビア国境で僅かなニュートラリゼーション区間を挟み、今大会のこれまでで最も長い416kmの競技区間を競った。ステージ4の開始までプジョーの1-2-3の先頭に立っていたローブは、2番目のウェイポイントまでに20分を失って順位を下げた。またチームメイトのステファン・ペテランセルも同じ区間でタイムを失った。

 サインツもステージ序盤で10分遅れたが、一方、デプレは落ち着いた走りで、プジョーのための彼の今季初のステージウィンを獲得した。デプレはリードを獲得すると、ウェイポイントごとに2位を走っていたチーム・オーバードライブ・トヨタのナニ・ローマ(トヨタ・ハイラックス)を引き離した。

 ローマのタイムを追いかけていたサインツは、そのままフィニッシュすればラリーのリードを維持できるまでに遅れを挽回したものの、ゴールまで5km地点でマシンを横転させて立ち往生することになった。

 デプレ以外のプジョーのワークスドライバーにとって厳しい一日となったが、ダカールのバイク部門で5回の王者に輝いたデュプレはこの日、5位から一気に首位に浮上、ペテランセルに4分の差をつけている。

 ステージ4を終えて総合3位に浮上したのは、Xレイド・チームのミッコ・ヒルボネン(MINIジョンクーパーワークス)。ステージ後半でローマを追い越し、ステージ2位を獲得した彼はペテランセルまで56秒差まで迫ることになった。

 ステージでのトラブルにもかかわらず、ローブはなんとかラリーリーダーから6分48秒遅れの4位に留まっている。また、ローマは10分30秒遅れで5位につけている。プジョーのドライバーがこのステージでかなりのタイムを落とした一方、ライバルの多くも、そのチャンスを十分に生かすことはできなかった。

 ヒルボネンのチームメイトのヤジード・アル-ラジ(MINIジョンクーパーワークス)は、標高の高い水曜日の最初のステージ以来、体調不調を感じていたが、この日のニュートラリゼーション区間に到着した後、ラリーからリタイアすることを選択した。

 水曜日に燃料ポンプの問題によって遅れたTOYOTA GAZOO Racing SAのジニール・ド・ヴィリエ(トヨタ・ハイラックス)は、ステージ序盤でタイムを失い、さらに遅れることとなった。しかし、ド・ヴィリエはヤクブ・シュゴンスキ(MINIオール4レーシング)に続いて総合7位に留まっている。

■ステージ4順位
1. シリル・デプレ(プジョー)11h33m16s
2. ステファン・ペテランセル(プジョー)+4m8s
3. ミッコ・ヒルボネン(MINI)+5m4s
4. セバスチャン・ローブ(プジョー)+6m48s
5. ナニ・ローマ(トヨタ)+10m30s