WRC2018/04/24

チリ、WRC 3年開催を目指して正式に立候補

(c)Municipalidad de Concepcion

 チリで開催されたラリー・モービル・コンセプシオンにおいて、イベント主催者とコンセプシオン市当局による世界ラリー選手権招致チームは、2019年から3年間にわたってチリでWRCの開催を目指すことを宣言した。

 コンセプシオン市の独立広場では、ラリー・モービル・プロデューサーのフェリペ・ホルタ、コンセプシオン市長アルバロ・オルティスをはじめ、インスペクションとして現地を訪れたWRCプロモーターGmbHのマネージングディレクターを務めるオリヴァー・シースラとイベントディレクターのサイモン・ラーキン、FIA関係者らが揃うなか、チリ国内選手権の開幕とともにWRCキャンディデート・イベントの開催を祝うキックオフイベントが盛大に行われた。

 選手権プロデューサーのホルタは、WRC開催に向けた第一歩としてWRCキャンディデート・イベントを開催して正式にWRCに立候補したことを集まった大勢のファンを前に宣言した。

「チリは国際自動車連盟(FIA)を通じて、世界選手権の候補イベントとして正式にコードされた。コンセプシオンとビオビオ州地域は、WRCを開催するうえで私たちの国の中で最も重要な場所となる。ここには多くのホテルや空港・国際港湾サービスなど世界選手権を開催するにふさわしい優れた交通ソリューションがある」とホルタは語った。

 コンセプシオンのオルティス市長は、WRC候補のライバルには日本、クロアチア、ニュージーランド、ケニアがあることを認めているが、今回のWRCキャンディデート・イベントによって2019年、2020年、2021年の世界ラリー選手権を開催する都市としてコンセプシオンが正式に認められることを期待していると語った。

「候補都市として私たちのコンセプシオンを視察に来てくれたFIAのオブザーバーの皆さんを歓迎したい。彼らはコンセプシオンが3年間にわたってWRCを開催する都市にふさわしいかどうか7月に最終的に判定を行うことになる。地域や国のために、我が市の公共部門が開催のたえに全力を挙げてコミットするとともに市民全体が準備しなければならない」

 WRCプロモーターGmbHでマネージングディレクターを務めるシースラは、次のように述べている。

「プロモーションの観点からは届いている。国内選手権のレベルではインフラも素晴らしいもので、業界からも指示がされており、熱意と誇りを垣間見ることができた」

 WRCプロモーターGmbHでイベントディレクターを務めるラーキンは次のように述べている。

「チリには熱意がある。ルートは素晴らしかった。そのうちの一つは山の頂上へと駆け上がる道の片側が海を見下ろせる絶景のステージだった。ステージや組織、安全性などさまざまな側面について開催する資格があるか評価して、WRCのカレンダーに日程を加えるにふさわしいか判定することになる」

 ラリー・モービル・コンセプシオンでは地元のペドロ・ヘラー(フォード・フィエスタR5)が11ステージのうち8SSを制して優勝を飾ることになり、2位につけていたアルベルト・ヘラー(フォード・フィエスタR5)は最終日にラリー最長ステージでメカニカルトラブルのためリタイアとなり、兄弟での1-2勝利はならなかった。