WRC2022/02/18

トナカイの移動のためにステージがキャンセルに

(c)Hyundai

 ラリー・スウェーデンの土曜日に予定されていたエーントレスク・ステージの2回の走行が、予想外に降った雪のために地元農家が放牧しているトナカイの群れ移動される必要が生じたためルートから除外されることになった。

 雪を求めてこれまでのヴェルムランド地方から700km北のヴェステルボッテン地方へ移動し、そして待望の雪が降った。ついに冬の神様がラリー・スウェーデンに微笑んだのだ。だが、その降雪量は想定外に大きかったため、ウーメオの北西のエリアで放牧しているトナカイの群れを地元農家が移動させることにしたため、このエリアの道路が使用できなくなったため土曜日の朝と午後に行われる予定だった20.49kmのエーントレスク・ステージ(SS9/13)はいずれもキャンセルとなり、スタート時刻を遅らせたアイテナリーが発表される予定だ。

 ラリー・スウェーデンCEOのグレン・オルソンは次のように語っている。

「残念ながら、現在の天候による予期せぬトナカイの移動が生じたため、農家からルートの道路へのアクセスを認められなくなったとの連絡があった」

「様々な解決策を提案し、検討してきたが、残念ながらステージを行うための解決策を見出すことはできませんでした。遅きに失したが、この状況を回避するための関係者の断固たる努力を反映した決断だ」

 ウーメオでの初開催イベントは、当初からルートの決定が難航、地元の土地所有者との間で牧場のエリアでラリーカーを走らせるというアイデアを受け入れるのに時間を要した。

「WRCを新しい場所に移動させることは、ロジスティクスや計画、地域との協議など、困難で複雑なプロセスだった」と、オルソンは付け加えた。

「今回の移転にあたっては、地域へのアクセスに影響を与える環境要因があることを、主催者とWRCコミュニティは明確に認識している。これは、私たちが尊重しなければならない事実であり、また今後も尊重しなければならないことだ」

「しかし、多くの関係者が長期にわたって膨大な作業を行ってきたが、残念ながら、この地域の道路は2022年にはアクセスできなくなることを受け入れることになった」