WRC2017/04/06

トヨタ、コルシカに向けて最終調整を完了

(c)Toyota

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 世界ラリー選手権第4戦ラリー・フランス(ツール・ド・コルス)のシェイクダウンが木曜日にバスティア近郊で行なわれ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのヤリ-マティ・ラトバラとユホ・ハンニネンは、明日から始まる競技に向けてヤリスWRCの最終調整を行なった。

 シーズン最初のフルターマックラリーであるツール・ド・コルスに臨むにあたり、チームはコルシカ島のターマックコースでプレテストを実施したが、足まわりのセットアップをさらに最適化するため、シェイクダウンでいくつかの仕様を試しラリー本番に備えた。

 ラトバラは1回目の走行でトップタイムをうばったが、2回目の走行では多くのクルマがコーナーの舗装されていないイン側部分をカットして走行したため、路面上に泥が出て滑りやすい状態になっており、彼は4番手タイムでシェイクダウンを終えることになった。

 シェイクダウンで3回の走行を行ったラトバラは、異なるダンパーのセッティングを試したと明かし、本番にむけていいセッティングを決めることができたと語った。

「1回目の走行はとても調子が良く、2回目の走行では異なるタイプのダンパーを試してみた。2回目に走った時は多くのラリーカーが通過した後だったので、道に泥が出ていて非常に滑りやすくなっていた。ダンパーに関しては良いセットアップを見つける事ができた。また、いつものようにブレーキのならし作業も終え、明日から始まる競技に向けて準備は万端だよ」

 ハンニネンも3回の走行を行い、路面の変化を確かめながらクルマの最終確認作業を行ない、足まわりの最適なセッティングを見つけている。

「とても興味深いシェイクダウンだった。多くのクルマがコーナーのイン側をカットして走ったため、僕がスタートした時には、道の表面は既に多くの泥で覆われていました。しかしクルマの調子は良く、明日のSSはシェイクダウンとは大きく異なるタイプのコースのため、まったく問題ないと思っている。クルマのフィーリングはとても良いので、明日の競技開始が楽しみだよ」

 チーフ・エンジニアのトム・ファウラーは、本番にむけて有意義なシェイクダウンになったと語っている。

「今朝のシェイクダウンでは、ヤリ-マティ、ユホともに異なる2種類のセットアップを試した。シェイクダウンのコースは、ラリーカーが走るごとに急激に路面コンディションが変わり、セッティングを正確に見極める事が困難だったが、最終的にはふたりともほぼ同じセットアップを選択しました。また、金曜日のデイ1と土曜日のデイ2ではコースの特性が大きく異なり、シェイクダウンのコースとも大きく違うが、予定どおりプログラムを消化でき、得られるものがあったので満足しているよ」

 競技初日となる4月7日(金)のデイ1は、サービスパークが置かれる島の東海岸バスティアから約130km離れた、西海岸のアジャクシオで競技がスタートする。30km前後の2本のコースを、間にサービスをはさむことなくタイヤ交換のみで各2回走行するため、クルマに大きなダメージを負う事は許されない。デイ1に予定される4 SSの合計距離は120.64km、リエゾン(移動区間)も含めた総走行距離は462.24kmとなっている。