WRC2017/01/19

トヨタ、モンテのシェイクダウンに好感触

(c)Toyota

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 1月18日、2017年の世界ラリー選手権開幕戦ラリー・モンテカルロが始動。フランスのギャップ近郊でシェイクダウンが行なわれ、18年ぶりにWRC復帰を果たしたTOYOTA GAZOO Racingは順調なスタートを切った。

 ギャップのサービスパークから約10km離れた全長3.35kmのシェイクダウンコースは、雪と氷に覆われた滑りやすい路面コンディションとなった。本来ならばスタッド付きのスノータイヤが正しい選択だが、TOYOTA GAZOO Racingの2人のドライバーはラリー本番に向けてスタッド付きスノータイヤを温存するべく、あえてスタッドなしのスノータイヤを装着。そのため細心の注意を払っての走行となったが、ヤリ-マティ・ラトバラ、ユホ・ハンニネンともに着実に走りきり、ラトバラはトップタイムから7.1秒差の4番手タイム、ハンニネンも7番手タイムで続き、本番前の最後のマシンチェックを終了した。

 TOYOTA GAZOO Racingのテクニカル・ディレクターを務めるトム・フォウラーは、次のように述べた。

「シェイクダウンは基本的にシステムチェックが目的であり、我々はヤリスWRCのコクピット内のファインチューニングを行った。両ドライバーともマシンの仕上がりには満足していたため、特に大きな変更は行わなかったが、それはとてもポジティブなことだと思う。最後の走行は暗闇の中での走行となったけれど、明日のナイトステージに向けてライトのセッティングを行なう良い機会となった」

 トヨタで新シーズンを迎えるラトバラは、いいフィーリングでシェイクダウンを終えることができたと語った。

「シェイクダウンの結果には満足しているよ。しかし、コースのレッキでは、これまでラリー・モンテカルロで体験したことがないほど多くの雪や氷がコース上にあったので、きっと大変なラリーになるだろうね。シェイクダウンの最後は日が落ち暗闇の中での走行となったが、明日の2つのSS は夜間の走行となり非常に滑りやすいコンディションが予想されるため、良い準備になったと思う。チーム一丸となりハードワークを続けてきた結果、今日はとてもいいフィーリングでシーズンを迎えることができたよ」

 チームメイトのハンニネンも明日のスタートが待ちきれないと語っている。

「シェイクダウンで最初の走行を終えた後、『初めてラリーに出た時のような気分だった』とコドライバーのカイ・リンドストロームに言ったんだ。僕にとってはそれぐらい新鮮で、エキサイティングなスタートに感じられたよ。シェイクダウンのコースはとても難しい路面状態だったため、慎重に走った。ヤリ-マティと同じく僕もスタッドなしのスノータイヤで走行し、スタッド付きのスノータイヤはラリー本番に温存することにした。ヤリスWRCのフィーリングはとても良く、明日のラリースタートが今からとても楽しみだよ」

 ラリー・モンテカルロは、木曜日の現地時間18時過ぎ、モナコの有名なカジノ前広場でスタートする。クルーたちはその後、2つのSSを戦いながら、日付が変わる頃ギャップのサービスパークへと戻る。SS1とSS2はともに日が暮れてからの走行となり、コースは氷雪路やアイスバーンとなることが予想される。

 木曜日のDAY1は2SS/46.74km、総走行距離は286.46kmとなっている。