WRC2017/02/12

トヨタ、復帰2戦目で早くも優勝のチャンス

(c)Toyota

 2017年FIA世界ラリー選手権(WRC)第2戦ラリー・スウェーデンの競技3日目が2月11日に行なわれ、TOYOTA GAZOO Racing WRTのヤリスWRCで出場するヤリ-マティ・ラトバラがトップに立った。また、前日リタイアのユホ・ハンニネンは、修復されたマシンでラリー2規定に基づき再出走を果たし、総合23位で土曜日を走り終えた。

 前日に2位につけたラトバラは、スタッドタイヤの摩耗に苦しみながらも2位を堅守し、最終のスーパーSSに臨んだ。そのスーパーSSでは総合1位を走行していたティエリー・ヌーヴィルがクラッシュによりリタイア。その結果ラトバラは首位に浮上し、ラリーリーダーとして明日の最終日を迎えることになったが、2位のオット・タナクとのタイム差は3.8秒と僅差のため、明日は激戦が予想されている。

トミ・マキネン(チーム代表):「今日は1日の最後に大きなドラマがあった。我々がトップに立ったことには驚いたが、最終SSでアクシデントにより首位の座を失ったドライバーの無念さは、私もよくわかる。ヤリ-マティは1日を通してライバルと上位を争ったが、明日はさらに激しい戦いとなるだろう。どのように戦うべきか判断に迷うが、きっとヤリ-マティは最後まできちんと走りきる事を優先するはずだ。ユホは、今後に向けてのテストを実施しながら今日1日を走りきったが、彼のおかげで有効なフィードバックを得ることができている」

ヤリ-マティ・ラトバラ(ヤリスWRC#10号車):「昨日に続き、今日も良い1日となった。小さな問題はあったけれど、マシンには特に大きなトラブルはなかった。コース上に降り積もったルースな雪で路面はかなり滑りやすく、特にダウンヒルセクションでは、パンクをしたのではと錯覚するほど、コントロールが難しく感じられた。午前中はスペアタイヤを2本搭載して走ったけれど、ロングコーナーでオーバーステアが強く感じられ、スペアタイヤを1本しか搭載していなかったライバルに対し苦戦することになった。スペア1本に変更した午後のループはペースを上げることができたが、スタッドタイヤの摩耗に苦しみタイムを失うことになった。とはいえ、マシンもチームも日々どんどん良くなっている。明日の最終日はとても重要な1日なので、ベストを尽くして戦いたいと思う」

ユホ・ハンニネン(ヤリスWRC#11号車):「昨日のリタイアによってトップ争いに加わることが難しくなったので、今日は少しアプローチを変えて走った。長い距離を走ったことで経験値をさらに高めることができたし、いくつか有益なテストも行なうことができた。今年は自分たちにとって学習の1年なので、各イベントへの出場を通してできるだけ多くの事を吸収し、成長したいと思っている」
(TOYOTA GAZOO Racingのプレスリリースより)