WRC2022/06/19

トヨタ、昨年1-2達成のサファリで再び勝利を狙う

(c)Toyota

 トヨタGAZOOレーシングWRTは、6月23日から26日にかけて開催されるサファリ・ラリー・ケニアに、セバスチャン・オジエ/バンジャマン・ヴェイヤス、エルフィン・エヴァンス/スコット・マーティン、カッレ・ロヴァンペラ/ヨンネ・ハルットゥネンの3台のGRヤリスRally1で2年連続の勝利に挑む。

 昨年、2002年以来19年ぶりにWRCの一戦として開催されたサファリ・ラリー・ケニアでは、オジエとWRCチャレンジプログラムの勝田貴元が最終日まで優勝を争い、オジエが優勝、勝田がキャリア初表彰台となる総合2位を獲得しており、トヨタはこの伝統の一戦での通算10回目の勝利を1-2フィニッシュで飾っている。

 オジエは昨年のサファリでは一時、トップから2分30秒近く遅れながら最終日に逆転して勝利を飾っている。彼は今季、全戦には出場しないが、サファリではGRヤリスRally1のコクピットに戻る。一方、ドライバー選手権で55ポイント差にリードを拡げているロヴァンペラは、昨年のサファリでは、深い轍でスタックしたことで総合6位に留まったが、その苦い経験を経て大きく成長してこの選手権一タフなイベントに挑む。エヴァンスもまた、昨年のサファリ・ラリーではクルマにダメージを負ってデイリタイアを喫し、総合10位でラリーを終えたが、この難易度の高い特殊な一戦で貴重な経験を積みました。また、TGR WRTネクスト・ジェネレーションからGRヤリスRally1で出場する勝田は、今季全てのラリーでポイントを獲得しており、初表彰台を獲得した思い出のサファリ・ラリーに、昨年以上の自信を持って臨む。

 かつて、サファリ・ラリーはケニアを中心に東アフリカの国々を走行する壮大なスケールのイベントであり、開催日数も走行距離も非常に長く、コースに関しても完全には閉鎖されていない一般道も使用するなど、他のWRCイベントとは大きく異なるスタイルが特徴だった。現在は他のWRCイベントと同じフォーマットを採用し、特殊性はかなり薄まったが、それでも場所によって路面が非常に荒れていたり、突然の大雨で路面が瞬時に泥状になるなど、依然他のラリーと大きく異なるキャラクターを備えている。

 チーム代表を務めるヤリ-マティ・ラトバラは、この歴史あるイベントが今年も非常に厳しい戦いになるかもしれないとしながらも、経験豊富な4人のドライバーが最高の結果をチームにもたらしてくれると確信している。
d
「昨年、サファリ・ラリーがWRCのカレンダーに復帰して胸が躍った。ラリーの内容的には以前と大きく異なるが、イベントのスピリットは変わらず、純粋な速さ以上に耐久力が求められるラリーだ。表彰台に上ることさえ難しいように思えた局面もあったが、最終的には1-2フィニッシュを達成することができた」

「今年もどんなことが起きても対応できるように準備をする必要があるし、Rally1カーにとっては大きな試練となるかもしれない。レッキの段階では良いコンディションに思えても、ラリー本番では非常に厳しい状況になることもある。ステージの全てが荒れているわけではないが、深い轍(わだち)がたくさんあり、非常に柔らかく砂に覆われた路面も多くある。それでも、我々の4人のドライバーは昨年の経験を頼りに、どのような事が起きるか、ある程度予想して戦うことができるはずだ」