WRC2018/01/26

トヨタ、波乱モンテ初日を無事4-5-6位で

(c)Toyota

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 世界ラリー選手権第1戦ラリー・モンテカルロの競技初日デイ1が、フランス南部で行なわれ、トヨタGAZOOレーシングWRTは、エサペッカ・ラッピが4位、オット・タナクが5位、ヤリ-マティ・ラトバラが6位につけ、トップグループに数々のドラマが起こった難関ステージを3台とも走破した。

 2018年の開幕戦ラリー・モンテカルロは、午後5時50分からモナコのカジノ広場で始まったセレモニアルスタートで華やかに幕を開けた。SS1はトアールからシステロンへと至る今大会最長の36.69kmのステージとなり、ほぼドライコンディションとなったが、峠を越えたあたりには凍結したセクションが残り、ターマックタイヤでスタートした多くのドライバーたちがスピンやコースオフを喫する波乱含みの展開となったが、トヨタの3台のヤリスWRCは難関のSS1、それに続くSS2と2つのナイトステージを走り抜き、競技初日を総合4、5、6位で締めくくっている。

 トヨタGAZOOレーシングWRTチーム代表のトミ・マキネンは、自身がドライバーでなくてよかったと思えるほどの難しいコンディションのステージだったと初日をふり返っている。

「予想していたとおり、システロンのSS1はどのドライバーにとってもドラマティックなものになったね。暗闇の中最初のステージに臨むというシーズンの始まりかたは、WRCの中でも本当に難しいものだ。自分がステアリングを握る立場でなくて良かったと思えるほどだよ。我々のドライバーは良いポジションでサービスに戻ってくることができたし、明日はもっと違う内容のラリーになると思う」

ヤリ-マティ・ラトバラ (ヤリスWRC #7号車)
「SS1のスタートではややナーバスなフィーリングがあり、凍った路面でどうなるのか不安があった。最初はうまくいっていたけれど、その後2回スピンしエンジンをストールしたんだ。とてもフラストレーションの溜まるドライビングを強いられ、かなりタイムロスしたが何とか乗り切ることができた。ただし、そのようなドラマに遭遇したのは僕だけではなかったと聞き、少し救われた気がするよ。2つ目のステージでは数カ所で少し注意深く走りすぎたが、タイムは問題がなかったので明日も頑張りたいと思う」

オット・タナク(ヤリスWRC #8号車)
「コースの路面状態はとても難しく、実にモンテカルロらしいスタートとなった。SS1の最初の何kmは完全なドライコンディションだったが、その後は全面氷に覆われたような路面だった。途中の凍結路面では左前輪をスノーバンクに引っ掛けてしまいマシンが滑ってストップし後退をしなくてはならなかったが、すぐに走り出せたのでラッキーだったね。今日、僕らのタイヤ選択は少し攻めすぎていたのかもしれないが、SS2に向けてサスペンションのセッティングを少し変更したところ、タイヤのグリップが良くなり走りを楽しめるようになった。明日は降雨の可能性が高いようなので、情報をよく分析し、正しいセッティングに仕上げる必要がある」

エサペッカ・ラッピ(ヤリスWRC #9号車)
「正直なところ、今日のリザルトを見てとても驚いている。最初のステージはとても難しいコンディションだったが、うまく走ることができた。2つ目のステージは他の選手たちが良く知っているステージで、昨年自分はあまりうまく走れなかったので、タイムを失うことになるだろうと予想していたんだ。道にはすでに多くの砂利が出ており、そのような汚れた路面で自信を少しなくしていたので、やや慎重に走り過ぎたと思う。とはいえ、良い滑り出しとなったので、明日も同じように挑むつもりだ」