WRC2025/06/23

トヨタ、開幕7戦連続優勝に挑む

(c)Toyota

 
 TOYOTA GAZOO Racing World Rally Team(TGR-WRT)は、6月26日から29日にかけてギリシャで開催される、2025年FIA世界ラリー選手権(WRC)第7戦アクロポリス・ラリー・ギリシャに、エルフィン・エヴァンス/スコット・マーティン、カッレ・ロヴァンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン、セバスチャン・オジエ/ヴァンサン・ランデ、勝田貴元/アーロン・ジョンストンに、TGR-WRT2からのエントリーとなるサミ・パヤリ/マルコ・サルミネンを加えた、合計5台のGR ヤリスRally1で参戦。シーズン開幕戦からの7戦連続優勝を狙う。

 開幕戦でオジエが、第2、3戦でエヴァンスが、第4戦ではロヴァンペラが優勝、第5戦と6月に開催された第6戦ラリー・イタリア・サルディニアではオジエが連勝するなど、TGR-WRTは今シーズン出場した全てのWRCイベントで勝利を収めてきた。そして、今週行われる第7戦アクロポリス・ラリー・ギリシャが全14戦で開催される今年のWRCの前半戦最後のイベントとなる。

 伝統のアクロポリス・ラリーは2021年にWRCのカレンダーに復帰して以降、9月の開催が定着していたが、今年は開催時期が6月に移動。サマーシーズンのギリシャは気温が非常に高くなることが多く、ドライバー、クルマ、タイヤにとって厳しいラリーとなることが予想されている。
 
 今季、ここまで全てのラリーを制しているTGR-WRTは、現在マニュファクチャラー選手権で首位に立ち、ランキング2位のヒョンデに69ポイント差を築いている。また、ドライバー選手権でもエヴァンスが首位に立っており、それを19ポイント差で2位オジエが、20ポイント差でロヴァンペラが追うなど、TGR-WRTのドライバーがランキングトップ3を占めている。そして今回のアクロポリスでも、この3名がマニュファクチャラーズポイント獲得資格のあるドライバーとしてノミネートされており、勝田はチームの4台目としてベストリザルトを狙う。また、昨年GRヤリスRally2でこのラリーに出場し、WRC2カテゴリーで優勝したパヤリは上位フィニッシュを目標に戦う。

 TGR-WRTのチーム代表を務めるヤリ-マティ・ラトバラは、アクロポリスでもチームがこれまでの勢いを継続できることに自信をもっている。

「前戦サルディニアはチームにとって素晴らしいラリーとなり、同じようにタフなイベントになるであろうアクロポリスに向けて手応えを得ることができた。サルディニアでは、ドライバビリティの向上を目指しクルマを改良する中で多くを学び、先週ギリシャで行った全ドライバーが参加したテストも、競争が非常に激しくなりつつある状況で次のステップに進むために重要なものとなった。ギリシャは、サルディニアよりも道幅がやや広くスピード域も高いため、我々のドライバーたちに合っていると思う。また、出走順トップで走ることによる難しさも、通常サルディニアほどではない。それでもエルフィン、セブ、カッレはコースの路面クリーニングを担うことになるだろうし、金曜日をいい順位で終えることが、翌日以降上位争いをするためには非常に重要になる。貴元とサミもサルディニアでは良いパフォーマンスを発揮し、ギリシャに向けて自信を深めている」