WRC2018/01/28

トヨタ、2-3-4態勢でモンテ最終日へ

(c)Toyota

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 ラリー・モンテカルロでDAY3を終えて、トヨタGAZOOレーシングWRTはオット・タナクが総合2位に、ヤリ-マティ・ラトバラ総合3位に、エサペッカ・ラッピが総合4位につけてラリー最終日に駒を進めることに成功した。
 
 競技3日目のDAY3は、オープニングのSS9と続くSS10のステージの多くが雪で覆われ、とても滑りやすい路面コンディションになるなか、首位と14.9秒差の総合2位でDAY3をスタートしたタナクは、SS9で差を1分18.4秒に拡げられたが、SS10のベストタイムで猛追を開始、SS11では2番手タイムのドライバーよりも15.3秒速いトップタイムを記録するなど激しく追い上げ、最終的には33.5秒差まで挽回を果たし総合2位の座を守っている。

 総合2位につけているとはいえ、タナクは、このあともリスクをおかしてまで順位を上げようとは思っていないと語った。

「自分とチームにとって、今日も力強い1日となりました。また、運転がとても楽しく感じられるくらいクルマは好調でした。雪の中の最初のステージでタイムを失ったのは残念だが、それ以降のステージは本当にうまく走れたと思う。気持ち良くかつクレバーに、そしてコースから外れないように注意しながら、自分のペースを保つことだけを考えて走り続けました。ヤリスWRCでの最初のラリーで、現在の順位につけていることにとても満足しているので、リスクをおかしてまで順位を上げようとは思っていない。シーズンが始まる前の段階で、私たちのチームには良いドライバーが揃い、クルマに競争力があると確信していたので、チームにとっても良い展開になっている」

 また、DAY2終了時点で総合5位だったラトバラは、経験に裏打ちされた安定感のある走りを続け、SS9で総合3位にポジションアップ。ラッピはSS11でパンクを喫し、タイヤ交換作業を余儀なくされ総合5位に後退した後、追い上げて総合4位に順位を戻している。

 ラトバラはトップ3のポジションを確実にキープすることが選手権にとって重要になると語った。

「今日は典型的なラリー・モンテカルロの天気のなかでのラリーになった。午前中は雨と雪に見舞われ、午後は晴れて乾いた路面を走るというように、1日の中に四季があるような感じだった。僕は、ラリーが始まる前、『トップ3以内ならば完璧』だと言ったが、実際のところ現在の順位に満足している。完全にうまく行っているとは言えないが、後続との差は大きく開いているので、今は自分自身のドライビングに集中している。今回は大きなリスクを避けてフィニッシュすることを目標に置いているし、それがとても重要だと思う」

 シトロエンのクリス・ミークが1.6秒差の背後に迫っているが、ラッピはドライになれば4位を守ることは可能だと語った。

「比較的スピードが低い左コーナーで雪が解けてぬかるんだ状態となっていた。そこで滑ってしまい、ワイドに膨らんで土手に当たりリヤタイヤがホイールから外れてしまったんだ。そこまではミスなくクリーンに走っていただけに多くのタイムを失い残念だが、それでもまだ4位につけています。明日も4位のポジションを守り抜くのは決して簡単ではないが、路面がドライならば自信はある。なぜなら、今日最後のステージでクルマのフィーリングがとても良かったからです。タイヤのグリップレベルさえ大きく変わらなければ限界を把握することができ、そういう路面で僕はいつも良い走りをできている」