2025年世界ラリー選手権(WRC)第6戦ラリー・イタリア・サルディニアのシェイクダウンが行われ、セバスチャン・オジエ(トヨタGRヤリスRally1)が1分43.1秒のトップタイムをマーク、勝田貴元(トヨタGRヤリスRally1)とサミ・パヤリ(トヨタGRヤリスRally1)が0.7秒差の2番手タイムで続き、トヨタGAZOOレーシング・ワールドラリーチームがトップ3を占めることになった。
サルディニアのシェイクダウンは、木曜日の午後にサービスパークがおかれるオルビアの郊外にある2.19kmのカブ・アッバス・ステージで行われた。このステージは、2年前にはオープニングステージとして使用されており、ウォーターフロントのターマックからスタートしたあと、観客たちが待つラリークロス場のダートトラックに入り、3つのジャンプを含むテクニカルなコースを走った後、再びターマックに戻ってフィニッシュする。明日以降のサルディアの本番とはやや異なるキャラクターをもっているものの、クルーにとってセットアップを微調整する最後の機会となった。
低く垂れ込めた鈍い色の雲から雨粒が落ち始めるなかでシェイクダウンはスタート、一番手としてコースを走ったエルフィン・エヴァンス(トヨタGRヤリスRally1)が路面のダスト掃除で大きくタイムを落とすなか、3番手からスタートしたオジエがチームメイトを4.5秒上回る1分43.7秒のトップタイムで発進、彼は2回目の走行でただひとり自身のタイムを上回ることになり、シェイクダウンをトップで終えることになり、5度目のサルディニア勝利に向けて素晴らしい仕上がりをみせている。
サルディニアの勝利記録はセバスチャン・ローブの5勝であり、オジエは今週その記録に並ぶ可能性をもつが、彼は今週は記録更新ではなくリベンジを念頭に置いていると断言する。2023年にはトップを走りながらコースオフしてしまい、昨年はパワーステージ終盤のパンクでオイット・タナクに0.2秒差で勝利を譲り渡している。
「最も重要なのは、チームのために良い結果を出すこと。それが目標だ」とオジエは語った。「これまでもここでトップに立ち、勝利に非常に近づいたことがあるが、不運に見舞われた。今回はより良い幸運に恵まれることを期待している」
勝田は一回目から好調なペースを見せて2番手タイムを奪い、2回目の走行でもオジエに続いて2番手タイムでシェイクダウンを終えている。「ここは今シーズンで最も複雑なラリーの1つです。僕たちは良い仕事をして問題を回避するよう努めたいと思っている」
勝田とパヤリから0.2秒遅れの4番手には、カッレ・ロヴァンペラ(トヨタGRヤリスRally1)とティエリー・ヌーヴィル(ヒョンデi20 N Rally1)、さらにMスポーツ・フォードのジョシュ・マクアリーン(フォード・プーマRally1)が続いている。ロヴァンペラは、昨年と同樣にサルディニアのステージが好きになれないと率直に認めながらも、30ポイント差で選手権をリードするチームメイトのエルフィン・エヴァンスに迫りたいと語っている。
「これは僕にとってカレンダーの中で最も難しいラリーだ。全く好きじゃない」とロヴァンペラは語った。「ここで良い結果とポイントを獲得できれば、本当に嬉しいよ。一番大切なのは、エルフィンに選手権で迫ることだ」
アドリアン・フールモー(ヒョンデi20 N Rally1)が6番手タイム、グレゴワール・ミュンスター(フォード・プーマRally1)が7番手で続き、オイット・タナク(ヒョンデi20 N Rally1)は8番手、エヴァンスは9番手に終わっている。