Raid2026/01/08

トヨタのラテガンがダカールの総合首位に立つ

(c)RedBull Content Pool

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 ダカール・ラリー2026のステージ4は、トヨタGAZOOレーシングW2Rのヘンク・ラテガン(トヨタDKR GRハイラックス)がライバルを圧倒し、マラソンステージ前半で7分の大差をつけてそのまま圧勝を収めた。
 
 今大会においてはトヨタの勢いが日によって大きく変動しているが、ラテガンは火曜日の不振から見事に立て直し、アル・ウラ周辺を走る全長417kmマラソンステージで最速タイムを記録した。

 ラテガンは前日のステージ3ではパンクが続いて総合11位と出遅れてしまっていたが、アル・ウラ周辺を走る全長417kmマラソンステージの前半戦となる水曜日のステージ4では朝から素晴らしいペースをみせることになった。

 ラテガンは、第2チェックポイントで一気に首位へ浮上し、ダチアを駆るナッサー・アル-アッティーヤ(ダチア・サンドライダー)に対して46秒のリードを築いた。その後もリードを拡大し続け、特に中盤セクションで差を広げた。ラテガンはステージを通じて11台をオーバーテイクし、最終的に7分03秒差でトップフィニッシュを果たした。これは今年のダカールにおける最大のステージ勝利差であり、ラテガンはアル-アッティーヤに3分55秒差をつけ、総合首位に躍り出した。

「昨日までに合計9回もパンクした。信じられないよ、3日間で記録だと思う。道に迷い、岩場でどうしたらいいのか、減速すべきか、アタックすべきか、全く分からなかった。でも今日はそんなことは全部忘れて、とにかく思い切って攻めてみた。どうせ運任せだからね。今日は岩場を抜けてアタックもできたし、小さなナビゲーションミスも2つしたが、誰にだってミスはあったはずだ」とラテガンは笑みをみせた。

「(1月7日)は、僕にとっていつも少し悲しい日だ。息子の誕生日だからね。6歳の誕生日だ。ここ数年、この日に息子と一緒にいられないことへ、息子に言い訳はできない。だから、誕生日おめでとうと言いたいです。これからクルマのチェックをするよ。毎回リアタイヤがパンクするので、前輪が岩でリフト持ち上げたときに起こるんだと思う。予測不能だよ。まるでロシアン・ルーレットだった!」

 
 ダカール5勝を誇るアル-アッティーヤは、終盤で差を縮めることができず、2番手のタイムに甘んじることになったが、彼は明日のスタートポジションのためにはこれ以上プッシュする必要はなかったと認めた。総合では10位から2位へと躍進、ここまでの展開に彼は満足していると語った。

「僕たちにとっては簡単なレースではなかった。パンクがあり、その後ラテガンに追い抜かれたが、彼はアタックを続けていた。僕らも良い仕事をしてここまで来られし、それほどタイムロスもなかったと思う。まだ少し後方だったが、明日のスタートポジションにとっても良い結果になるかもしれない。これ以上プッシュする必要はなかった。マシンの状態は良く、満足しているよ」

 フォード勢では2度のDTM王者であるマティアス・エクストローム(フォード・ラプター)が13分遅れの総合3位につけており、チームメイトのカルロス・サインツ・シニア(フォード・ラプター)はエクストロームから2分53秒差の4位、マティユー・セランドリ(センチュリーCR7)がさらに1分差の5位で健闘している。

 6位にはトヨタGAZOOレーシング・サウス・アフリカのサウード・ヴァリアワ(トヨタGRハイラックス)、7位にはナニ・ローマ(フォード・ラプター)、8位にはセバスチャン・ローブ(ダチア・サンドライダー)というオーダーで続いている。

 一方、上位勢の中で最も苦戦したのは、アメリカ出身のミッチ・ガスリー(フォード・ラプター)だ。アルティメットカテゴリで自身初のステージ優勝を挙げた翌日、一番手で砂漠に立ち向かった彼は43分もの大幅な遅れを喫してしまい、総合首位から13位まで後退してしまった。

 また昨年のダカール・ウィナーであるオーバードライブ・レーシングのヤジード・アル-ラジ(トヨタGRハイラックス)は、234km地点でリタイアを喫した。度重なるパンクにより完全に優勝争いから脱落したためだ。2025年4月に行われたバハ・ヨルダンで負った背中の怪我からまだ回復途上の彼は、ステージ1でウェイポイントを見逃したことで16分のペナルティを受け、タイトル防衛の望みに大きな打撃を受けていた。

「今日、さらに大幅にタイムを失ったため、ダカール・ラリーを早期にリタイアすることにした」と彼は語った。「背中の怪我はダカール・ラリー前までに回復していたが、完全ではなかった。上位入賞の可能性がない中でこの回復過程を危険にさらすべきでないと感じた。したがって、今は完全回復が最優先事項だ」 

 マラソンステージの規定により、アル・ウラからハイルへ向かう明日の372kmのステージ5を前にしたこの夜のビバークで、クルーは外部からの支援を一切受けることなく自らマシンの修理を行って準備することになる。