WORLDWIDE2018/11/07

トヨタ・ミライ、2度目のe-モンテカルロ優勝

(c)Toyota

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 3回目を迎えたe-ラリー・モンテカルロでトヨタ・ミライで出場したアレクサンドル・ストリヒャーとヒューゴ・ララのコンビが優勝を飾った。

 ACM(モナコ自動車クラブ)は、代替えエネルギーを含む新しいエネルギーのマシンによって2007年からオルタナティブ・エネルギー・ラリー・モンテカルロを開催、2012年にこのイベントはラリー・モンテカルロZENN(Zero Emission No Noise=CO2排出ゼロ・無騒音)へとさらにクリーン・エネルギー化を進め、2016年からは100%CO2排出ゼロの「ゼロエミッション」のクルマで争われるe-ラリー・モンテカルロへと進化している。

 e-ラリー・モンテカルロへ出場できるマシンのカテゴリーは大きく3つにわけられており、カテゴリー1が電気自動車、カテゴリー2が燃料電池車、カテゴリー3がソーラーカーや圧縮空気などそのほかのCO2排出ゼロの自動車に分類されているが、今回も主催者が認めたカテゴリー3のエントリーはなく、事実上は電気自動車と燃料電池自動車の対決となった。また、かつてのようなワンオフのスペシャルマシンも姿を消し、ナンバーをもつ公道走行が可能なプロダクションカーのためのラリーとなっている。

 10月24日から28日にかけてフランス中部のヌヴェールからモナコまでの1200kmで行われた今年のe-ラリー・モンテカルロで、ストリヒャーはSS2でトップに立ち、昨年の勝者であるディディエ・マルガのテスラSを引き離して優勝を飾っている。

 トヨタ・ミライにとっては2年ぶり2度目の優勝となった。

 また、ヌヴェール、ヴァーランス、ララーニュ・モンテグラン、モナコを駆け抜ける5日間にわたった今回のe-ラリー・モンテカルロでは、長距離の競技にもかかわらず、燃料電池自動車ミライの実用性が十分に実証された結果となったが、これにはモバイル水素ステーションも貢献したようだ。

 今回のe-ラリー・モンテカルロでは、エア・リキード社が開発した小型の移動式ステーション車両が使用され、これによりでわずか3分から5分間の水素充填で500kmの連続走行が可能になったという。