WRC2017/10/28

トヨタ勢はウェールズの滑りやすい路面に苦戦

(c)Toyota

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 マディなコンディションとなったラリーGBの初日、トヨタ勢はそろって滑りやすい路面に苦しめられることになった。TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamチーム代表のトミ・マキネンは、なぜ期待していたパフォーマンスをドライバーたちが見せることができなかったのか解決を探る必要があると語った。

 金曜日は昨夜の雨によって路面はしグリップレベルが刻々と変わり、どれくらい滑るのか予想をすることが難しいトリッキーな路面となり、過去に2回優勝経験があるヤリ-マティ・ラトバラもトラクション不足に悩みながら総合5位にとどまり、このラリーでの実戦経験が少ないチームメイトたちはさらに苦戦を強いられ、ユホ・ハンニネンは10位、エサペッカ・ラッピも11位となっている。

 チーム代表のマキネンは、ヤリスのパフォーマンスが期待していたレベルに届かなかったことを冷静にうけとめており、土曜日のステージではペースを上げられるよう対策を練る必要があると語った。

「チームにとってとても困難な1日となった。天気は良かったが、路面はマディになり、非常に滑りやすく、すべてのドライバーが少なからず影響を受けたと思う。我々のパフォーマンスは期待していたレベルには届かず、なぜそうなったのかを理解しなければならない。それでもヤリ-マティは、まだ好成績を狙える位置につけている。明日、全ドライバーがスピードを上げられるように、サービスで対策を施すつもりだ」

 アンダーステアに悩まされて初日を5位で終えたラトバラだが、セッティングを変えれば、さらにクルマを改善できると信じている。

「今日の路面コンディションは誰にとっても難しかったと思う。夜中に大雨が降りその後路面は乾き始めたが、道路は水気をしっかり含んでいたためより一層滑りやすいコンディションとなってしまった。午前中はアンダーステアに悩まされ、自信を持って攻めることができなかったが、リグループでセッティングを少し変えたところ、依然としてトラクション不足は感じるがクルマはかなり良くなった。5位という現在の順位は決して悪くはないが、明日に向けて状況をさらに改善できることを期待している」

 ハンニネンは、コーナーごとにグリップレベルが変わりリズムをとるのは困難だったと振り返った。

「とても難しい1日だった。路面コンディションはトリッキーになるだろうと予想し、一体どれくらいグリップが得られるのか予測しながら今朝は走ったが、コーナーごとにグリップレベルが変わりリズムをとるのは至難の業だった。午後は決して悪いドライビングではなかったと思うが、それでもタイムは良くならなかった。明日、自信を持って走るためにはどのようにセットアップを変えたら良いのか、慎重に考えて対策を施さなければならない」

 ラッピもセットアップに苦しみ11位にとどまっている。

「グリップ不足の状態で走り続け、まったく満足できない1日になった。今朝は自信を持って走ることができなかったが、良いペースで走れなければ自信も得られないよ。今日最後のステージでは全力でアタックしたが、それでも良いタイムが出なかったということは、きっとセットアップに何か間違いがあるはずだ。今後に向けて改善できるようにグリップを高めるためにサービスでセットアップの変更を試してみるよ」