WRC2018/05/18

トヨタ悪夢、今度はラトバラがクラッシュ

(c)Toyota

 トヨタGAZOOレーシングにとってはまさかの出来事が続くことになった。ラリー・デ・ポルトガルの金曜日のオープニングステージで冷却系を壊してリタイアとなったオット・タナクに続いて、今度はヤリ-マティ・ラトバラがSS3でサスペンションを壊してリタイアとなってしまった。

 ラトバラはSS3カミニャをスタートして5kmの地点で右フロントサスペンションを壊してタイヤを失い、無惨な姿でマシンを止めることになってしまった。

 チームのスポーティング・ディレクターを務めるカイ・リンドストロームは、ラトバラからは穴を越えたあとサスペンションにダメージがあったとの報告があったと説明した。

「(ラトバラから)右フロントサスペンションが壊れているため、続行できないというメッセージがあった。ダンパーは壊れているが、アルゼンチンと比較して、ダンパーだけなのでまだマシだ。彼によれば、穴があってそれを越えたときにダンパーが壊れたようだ。それがどう起こったのかを確かめるために、オンボードをチェックしなければならないだろう」とリンドストロームは語った。

 また、SS2でマシンを止めたタナクもマトジニョスのサービスへと戻ってきたが、彼はラリー続行が困難であるかもしれないと肩を落としていた。

「マシンを止める直前に明らかにエンジンに問題がある兆候があった。僕らはステージでストップしなければならなかったが、走り続けるのは不可能だった。岩にヒットしたあと、簡単にいってしまうならラジエータから冷却水が失われてしまった。ルースな石が散乱している観戦ポイントだった」

 観客が撮影した動画を見るかぎり、この石は直前に走ったティエリー・ヌーヴィルの激しいインカットによってかき出されたように見える。

 チームによれば、タナクのヤリスがサービスに戻されたあと、修理できるように冷却システムの交換の準備を行っていると発表しており、マシンの状況を調べてから明日、ラリー2で復帰できるかどうか正式な判定を下すとしているが、タナクは否定的だ。

「エンジンが壊れているんだ。戻ることはできないよ」