WRC2023/03/26

ヌーヴィル、エヴァンスの度胸と修理の腕を称賛

(c)Hyundai

 ティエリー・ヌーヴィルは、先日行われたラリー・メキシコで、エルフィン・エヴァンスが「大きな度胸」を持って最後まで戦い抜いたと語り、惜しみなく称賛した。

 エヴァンスは最終日、このイベントの最長ステージであるオタテスで最速タイムを記録したが、その代償としてサスペンションアームを曲げてしまった。ヌーヴィルは、エヴァンスがステージ後にトヨタGRヤリスRally1を修理する様子を目の当たりにし、一度はパワーステージに向けてタイヤを温存しようとしたが、再度プッシュすることを決めている。
 
 しかし、この問題を抱えながらも、エヴァンスは2位争いを最後の1メートルまで繰り広げ、最終的にヌーヴィルに順位を奪われたものの、その差はわずか0.4秒だった。

 ヌーヴィルは、エヴァンスが度胸のあるラリードライバーであると同時に、最高峰の腕をもつメカニックであることを証明したと語った。

「アームが折れていたので、彼はマスキングとタイラップでそれを固定した。(修理には)あまり自信がなかったようだったが、それでも全開で走行しているのを見て、この男は本当に度胸があると思ったよ」

 エヴァンスは当初は口を閉ざし、トヨタも問題を認識していないと示したが、ゴール後にやっとサスペンションアームが曲がっていたことを明らかにした。ヌーヴィルは自身に同じ問題が起きたら、最後まで戦い抜く自信はないことを認めた。

「僕たちはこの週末の仕事を誇りに思うことができる」とヌーヴィルは付け加えた。「でも、もし僕がエヴァンスと同じ状況だったら・・・運を味方につける必要がある。彼はそれを実行し、それが上手くいき、最後まで戦い抜いた」