WRC2016/12/02

ヌーヴィル、新型 i20クーペでの王座争いに自信

(c)Hyundai

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 今季のドライバーズ・チャンピオンシップで2位となったティエリー・ヌーヴィルは、来年はヒュンダイの新しいi20クーペWRCによってさらなる成功を積み重ね、2017年のタイトル争いにおいて存在感を示すことが出来ると考えている。

 ベルギー出身のヌーヴィルはWRCにおいて2シーズンに渡って不振に苦しんだが、劇的な復活を果たし、2016年は最も活躍したドライバーの一人となった。6月のラリー・イタリア・サルディニアでの勝利以降、途切れることなく連続してトップ5以内でフィニッシュし、終盤戦では5戦連続して表彰台を獲得してシーズンを終えた。

 木曜日にイタリアでヒュンダイの新しいi20クーペWRCが公開され、ヌーヴィルは、新シーズンも自身の成功を継続することができると確信したと語った。

「僕は新しいヒュンダイi20クーペに大きな期待を抱いている」とヌーヴィルは語った。

「僕はこのマシンが、僕たちが競争の激しいWRCで引き続き勢いを保持することを助けてくれると信じている。テストでの僕の最初のインプレッションは、非常に良かった。パワーの増加は信じられないほどだ。一方で、グリップの増加とドライブ性能によって、より自信を持ってプッシュすることができる」

「僕たちは今季、非常に好調で、チャンピオンシップを2位でシーズンを終えることが出来て嬉しかった。当然、ここから進むべき場所はただ一つだ。2017年はタイトル争いにしっかり絡みたい」

 ヌーヴィルのチームメイトのダニエル・ソルドとヘイデン・パッドンもまた、新しいi20クーペと共に迎えるヒュンダイの4度目のシーズンへの期待について語った。3人のドライバーは全員、マシンのデビュー戦となる来月のラリー・モンテカルロで新しい2ドアマシンをドライブする予定だ。

 今年のアルゼンチンで自身初のWRC勝利を獲得したパッドンは、2017年にはさらに多くの勝利を目指している。

「僕はもっと多くのラリーで勝利に挑み、一年を通して一貫したスピードを披露したい」と彼は語った。

「ヒュンダイi20クーペWRCは、ドライブを楽しむことが出来るマシンだ。観客にとっても、さらにエキサイティングになると思う。僕はマシンがそれぞれのドライバーやドライビングスタイルに合わせてよりチューニングしやすくなることが気に入っている」

 ソルドは、シーズンが開幕するまで目標を設定するのは待つつもりだが、しかし、次世代のレギュレーションに基づいて製造された新しいマシンのフィーリングには手応えを感じていると語った。

「大きな変更があったので、僕たちは事態がどう展開するかを知るために、チャンピオンシップの最初のラリーが始まるまで目標設定は待たなければならないだろう。だが僕は自信がある」とソルドは語った。

「僕はヒュンダイi20クーペWRCを初めてテストしたとき、そのスピードに驚いた。より強力なエンジンと、エアロダイナミクスによって増加したグリップが印象的だ」

 ソルドは今週末に、モンツァ・ラリーショーで2016年仕様のi20をドライブする。彼はライバルたちの駆る21台のWRカーと、3日間のイベントを競う。昨年優勝したMoto GPのスター、バレンティーノ・ロッシもフォード・フィエスタRS WRCで参戦する。