WORLDWIDE2018/06/24

ヌーヴィル、母国イープルでi20 R5を駆って初優勝

(c)Hyundai

 ヒュンダイ・モータースポーツのティエリー・ヌーヴィルが、最新のアップデート仕様のヒュンダイi20 R5を駆って母国のイープル・ラリーで初優勝を飾った。

 ヌーヴィルは昨年もイープルにヒュンダイi20 R5とともに出場、ラリーをリードしたが、初日の午後にクラッシュでリタイアとなっている。今回のヌーヴィルの母国戦リベンジにあわせるように、ヒュンダイ・モータースポーツは新たに開発を行ったダンパー、電子機器、エンジンによる最新アップデート仕様のi20 R5を投入している。

 金曜日に初日を迎えたイープルは、ブライアン・ブフィエ(シュコダ・ファビアR5)とケヴィン・アッブリング(プジョー208T16 R5)という昨年の優勝を争った二人がオープニングSSから火花を散らす展開となった。しかし、昨年の勝利目前でメカニカルトラブルとなったブフィエはまたもラリーをリードしていながらSS2でクラッシュ、彼は背骨を負傷して病院に搬送されることになってしまった。

 いっぽう、昨年、ここでオランダ人として初優勝を飾ったアッブリングも同じくSS2でクラッシュ、フロントタイヤを失いマシンを止めることになる。

 これで首位に浮上したのはヌーヴィル。木曜日の夜に行われた予選ステージでトップタイムを奪ったとはいえ、セッティングに自信をもてないまま慎重なスタートを切った彼だが、初日の9ステージのうち7ステージでトップタイムを奪い、ベルギー王者のヴィンセント・フェルシューレン(シュコダ・ファビアR5)に対して14.1秒をリードして初日をリードすることになった。

 最終日の土曜日は13SS/186.14kmという長い一日となり、ゴールは夜の10時30分というタフな一日となったが、ヌーヴィルは最初のループで3連続ベストタイムを奪ってリードを25.9秒へと拡大、その後も安定したペースを刻むフェルシューレンのペースにあわせてタイムをコントロール、最終的に40.4秒までリードを広げてイープルでの初優勝を飾ることになった。

「母国のベルギーで優勝して、ヒュンダイi20 R5のパフォーマンスを示すことができたから本当によかったよ」とヌーヴィルは語った。彼は今回、心の問題を抱える子どもを支援することを目的としたベルギーの慈善団体「Rode Neuzen Dag(赤い鼻の日)」のチャリティ活動のために、同団体のシンボルとなっている赤い鼻のキャラクターが描かれた特別なマシンで出場している。

「スタートしたときはそれほど走行距離を走ってなかったので、少しシャーシを覚えなければなかったたが、絶えずサスペンションとハンドリングに変更を加えることができた。チャリティにとってもいい結果になったのでよかったよ」