ヒュンダイのティエリー・ヌーヴィルは、ラリー・スウェーデンをほぼ掌握したかに見えたが、二日目の最終ステージでまさかのクラッシュでリタイアとなった。
ヌーヴィルは二日間にわたってラリーをリード、トヨタのヤリ-マティ・ラトバラに43秒をつけて土曜日の最終ステージのカールスタッドのスーパーSSをスタートした。しかし、彼はシケインのイン側におかれたコンクリートブロックに左フロントタイヤをヒット、そのまま立ち往生することになってしまった。
ヌーヴィルは、前戦モンテカルロでも51秒差をつけて首位を快走していながら土曜日の最終ステージでクラッシュしており、2戦連続してまったく同じミスで優勝を失うことになった。彼は、動かなくなったマシンを前にショックで言葉が見つからないと肩を落とした。
「いまはどのように感じているのか伝える言葉がまったくわからない」とヌーヴィルは語った。「スローなコーナーだったが、間違ったタイミングでターンしてしまった。イン側におかれたなにかにヒットしてしまい、ステアリングを失ってしまった。それまでは僕らにとってとてもいいラリーだったが、突然、終わることになってしまった」
「僕は土曜日、着実に物事を進めてラリーをコントロールする戦略だった。モンテカルロを繰り返すつもりはなかったが、実際にはそうなってしまった・・・」
「チームにとっては心底がっかりであり、ニコラ(・ジルスール)にしても、もちろん僕にとってもそうだ。もちろん、そのことを悔やんでばかりではいられない。僕らはi20クーペWRCのペースがわかったし、自信を持って臨めば、結果がついて来ると確信している。・・・明日は、パワーステージポイントのためにラリー2で戻るつもりだよ。がっかりだが、そうするしかない」
ヒュンダイ・モータースポーツ代表のミシェル・ナンダンも失望を隠せない。
「これもラリーの一部だと言うことはとても簡単だ。しかし、43秒をリードしていて最後のスーパーSSでこのようなことは起きるべきではない」とナンダン。
「チームの誰にとっても残念な結果となったし、ふたたびここで競争力の高さをみせたティエリーとニコラにとってはもちろんそうだろう。最終ステージまでがラリーだ。終わったとはいえ、まだラリーは終わってはいないのだ。まだ彼らにはラリー2 というこの失望を忘れるチャンスがある」