WORLDWIDE2020/09/01

パストラーナとスバルUSA、ARAで今季初優勝

(c)subaru.com/rally

 8月28-39日に行われたアメリカン・ラリー・アソシエーション(ARA)シリーズ第3戦のオジブエ・フォレスト・ラリーにおいてトラヴィス・パストラーナ(スバルWRX STI)がバリー・マッケンナ(シュコダ・ファビアRally2)の猛烈な追い上げをかわして3年ぶりに優勝を飾ることになった。パストラーナは前戦で不運な火災によってマシンが全焼するトラブルに見舞われていたが、オープニングステージを制すと、その後もトップの座を譲ることなくマッケンナに19.8秒の差をつけてスバル・モータースポーツUSAにとって待望の今季初勝利をもたらすことになった。

 1月に開催されたSno*Driftラリーを欠場し、前戦のサザンオハイオ・フォレスト・ラリーでは火災のためにリタイアとなったパストラーナにとって、この週末の勝利は選手権のためにも最重要事項であり、スバルUSAはオジブエに向けてニューマシンを用意することになった。

 新しいマシンのフィーリングを「最高だ」と語っていたパストラーナは、SS1ではマッケンナよりも22.9秒速いタイムを記録して発進、さらに次のステージも制し、26.8秒差のリードを築いたが、マッケンナが徐々にペースを上げ始め、SS3から4連続ステージ勝利を獲得して、パストラーナにプレッシャーをかけ続ける。

 しかし、パストラーナは19.5秒をリードして迎えた土曜日、マッケンナの猛追を振り切るようにオープニングステージのSS7以降、4つのステージで連続して最速タイムを獲得し、マッケンナに対するリードを54.3秒へと広げてみせる。

 パストラーナはSS12でパンクに見舞われるピンチはあったものの、そのあとは堅実なペースで首位キープを目指すモードに切り替え、同じイベントでの勝利によって2017年にARAナショナル・チャンピオンのタイトルを獲得して以来となるラリー勝利を獲得することになった。またパストラーナは今回、レギュラー・コドライバーであるロビー・デュラントがCOVID-19の影響でイギリスからアメリカへ飛ぶことができなかったため、リアノン・ジェルソミーノとのコンビで走っており、ジェルソミーノにとってはARAでの初勝利となった。

 最終ループではパストラーナから23秒を取り戻す猛烈な走りを見せたマッケンナは優勝には届かなかったが、スバル・モータースポーツUSAのブランドン・セメナック(スバルWRX STI)を抑えて2位でフィニッシュ、マッケンナは2020年のARAナショナル王座獲得に向けてさらに前進した。